今春高卒者の就職決定状況　９７．５％と高水準に　未決定者への相談など継続

（道・道教委 2016-05-02付）

　道教委は、道内公立高校の今春卒業生就職決定状況を取りまとめ、四月二十七日の教育委員会会議で報告した。三月末現在の就職決定率は、前年同期を一・〇ポイント上回る九七・五％。平成に入って最高だった二年度と同率の高水準となった。道教委では、就職未決定のまま卒業した生徒に対し、就職相談を継続して実施するなどの支援を行う。

　調査は、道内公立高校・中等教育学校二百三十六校のことし三月卒業生を対象に実施した。

　三月末現在の状況をみると、就職希望者八千七百九十九人に対し、八千五百八十人の就職が決定。就職決定率は九七・五％で、前年同期比一・〇ポイント高くなった。

　平成に入ってから、道内公立高校生の就職決定率は、二年度卒業生が九七・五％となったあと下降し、十四年度には七九・一％と最低を記録。近年は回復し、今回の二十七年度卒業生は、二年度卒業生と同率の高水準となった。

　就業地別決定状況は、道内が一・三ポイント増の九七・六％、道外が二・七ポイント減の九六・三％。

　また、男女別では、男子が〇・七ポイント増の九八・三％、女子が一・四ポイント増の九六・五％となっている。

　道教委では、高校生の就職決定に向けて、全教育局に進路相談員、道立高校六校に就職支援教員を配置して、各学校における進路指導を充実。四月に高校進路指導対策会議、十一月に新規高卒者就職対策会議を開くとともに、教員・保護者向けに『進路だより』を発行して情報提供に努めた。

　また、高校就職促進マッチング事業やキャリア教育・職業教育推進事業、インターンシップ推進事業を行い、キャリア教育・職業教育を充実。さらに、道労働局等と連携して、経済団体などに対して雇用要請を行った。

　二十八年度も、これらの取組を継続する。また、就職未決定のまま卒業した生徒に対しては、各学校で卒業後も継続して就職相談を行うほか、ハローワークへの求職登録の促進、ジョブカフェ北海道が実施する就職相談会や就職セミナーなどの情報提供と積極的な参加の奨励といった支援を行う。

　教育委員会会議では、これらの報告を受けて委員から、「早期離職をさせないための指導にも力を入れてほしい」などの意見が出た。

(道・道教委 2016-05-02付)