札幌市１０年研「共通研修」第１日　理想の教師目指し研鑚　檜田教職員担当部長が講話

（市町村 2016-05-13付）

これからの時代に求められる教師像をテーマに講話

　札幌市教委は四月下旬、札幌市内のちえりあで二十八年度札幌市十年経験者研修「共通研修」第一日を開催した。幼・小・中・高校・特別支援学校の教員など約二百六十人を対象に実施。檜田英樹教職員担当部長がこれからの時代に求められる教師像をテーマに講話した。檜田教職員担当部長は「お互いの連携を強化しながら、研修に取り組んでほしい」と呼びかけた＝写真＝。

　冒頭、紺野宏子研修担当課長があいさつ。「自分の歩みを振り返ることで確かな成長を実感するとともに、今の自分の課題について、あらためて見直してほしい」と求めた。

　続いて、檜田教職員担当部長が「これからの学校教育に求められる教師とは」と題し、「中央教育審議会答申による教員に求められる資質能力」「市教委が理想としている教師像」「苦情対応に関する危機対応の基本事項」などについて講話した。

　昨年十二月の中央教育審議会答申では、これからの時代の教員に求められる資質能力として、「自律的に学ぶ姿勢」「新たな課題に対応できる力量」「チーム学校」などが挙げられていると紹介した。

　一方、市教委が理想とする教師については、「活力、専門性、独自性、人格を備えていること」などと説明した。

　危機対応については、苦情対応を例に、「初期対応の心構え」「話の聴き方」「記録の取り方」「謝罪が必要なとき」「対応直後」の五項目を挙げ、「気持ちを聴き取ろうとする姿勢が大切」「心理的事実には謝罪、客観的事実は調査」などの大切さを訴えた。これらを踏まえ、「三百六十度評価」「このあとの十年が勝負」「逃げないための知識と経験と研修を」「自分自身を謙虚に見つめ直して」「周囲に“明るく”“笑顔”“元気”を実践」の五点を要請した上で、「お互いの連携を強化しながら、研修に取り組んで」と呼びかけた。

　このあと、校種別オリエンテーションを行ったほか、北海道教育大学の金山正彦教授が「ミッションの再定義～学び続けるということ」と題し、講演した。

(市町村 2016-05-13付)