上川町教委の教育行政執行方針―中野教育長説明 中学校にタブレット導入 放課後子ども教室や通学合宿も(市町村 2016-05-18付)
上川町教委・中野俊和教育長
【旭川発】上川町教委の中野俊和教育長=写真=は、十二日開会の町議会第二回定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。道教委の事業において教員加配を依頼するほか、町独自の臨時教員を配置し、習熟度別学習や少人数指導などきめ細やかな授業を進め、学力向上に努める。また、中学校でタブレットPCを導入し、ICT機器を効果的に活用した学習を推進。社会教育では、本年度から学童保育センターの児童を対象とした「放課後かみかわ教室」「かみかわ通学合宿」、中学生を対象にタブレットPCを活用した学習支援事業として、「地域みらい塾」を行うことなどを表明した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の振興
▽教育課程と学力向上
学力向上については、全国学力・学習状況調査の結果などを多様な観点から分析し、実態把握を行い、対策するとともに、習熟度別学習や少人数指導、TT(チーム・ティーチング)など、きめ細やかな授業を行うため、道教委の学力向上対策事業において、指導方法工夫改善などに必要な教員加配を依頼するほか、町独自の臨時教員を配置して対応する。
併せて、朝学習・読書活動・放課後学習等を引き続き行い、学習の定着化と学力の向上を図る。このほか、小学生を対象に上川ジャンプアップひろばを開催し、学習支援について学校のみならず家庭や地域社会を含めた体制で取り組む。
▽特別支援教育の推進
教育支援委員会において、就学前からの教育相談や支援体制の構築といった適切な助言・教育支援を図る。
また、児童生徒への日常の支援では、小学校に特別支援教育支援員を配置し、発達障がいや学習・生活面で困り感のある児童への支援の充実を図る。
▽国際化社会への対応
引き続き、ALTを配置し、中・高生をはじめ、幼児の外国語教育の充実に努める。
また、本年度はカナダ、ロッキー・マウンテン・ハウス町から中学生と引率教員の受入を行い、交流することによって、豊かな国際感覚と世界的視野に立って、主体的に行動できる人材育成を図る。
▽体力の向上と健やかな身体の育成
体力の向上については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果に基づき、学校はもとより、社会教育・社会体育活動と連携し、児童生徒の弱点克服のための指導対策強化を図る。
▽教育環境の整備
中学校において、ICT機器活用による授業展開の実施に向けたタブレットの導入を進める。
さらに、児童生徒の図書環境の整備のため、公民館図書室から図書支援員を派遣し、その充実を図る。
▽安全確保・いじめ・体罰防止
学校においては、いじめ防止基本方針に基づき、定期的にアンケート調査を行い実態把握に努めるほか、教育委員会においては、教育相談員を小・中学校に派遣し、いじめ問題の未然防止と解決に向け迅速に対処していく。
▽高校教育の推進
上川高校については連携型中高一貫校として、きめ細やかな指導や環境教育など特色ある学校としてその実績が高い評価を受け、さらなる魅力ある学校づくりを推進するため、引き続き支援していく。なお、二間口確保施策として、近隣中学校の訪問活動や通学費の助成などを引き続き進めるとともに、道教委への要請活動を行う。
▼社会教育の振興
▽幼児・少年期社会教育の推進
本年度から、学童保育センター児童を対象とした「放課後かみかわ教室」や、「早寝・早起き・朝ごはん」を意識した生活習慣の習得と自ら行動できる力や集団生活で協調性を身に付けさせる「かみかわ通学合宿2016」を開催する。中学校生徒を対象とした学習支援事業としてタブレットPCを活用した「地域みらい塾」を開催する。
(市町村 2016-05-18付)
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