名寄市がCS導入へ準備 29年度から智恵文小、智恵文中で 6月に推進委発足
(市町村 2016-05-20付)

 【旭川発】名寄市は、二十九年四月から市立智恵文小学校と市立智恵文中学校で、文部科学省のコミュニティ・スクール(CS)制度の導入を目指している。文科省のCS導入等促進事業を活用し、六月の最終週に第一回の推進委員会を立ち上げる。その後、制度説明会などを開き、教職員や地域住民の理解を得ながら、年明け二月に学校運営協議会を組織。新年度から両校で本格的に地域ぐるみの学校づくりをスタートさせる考えだ。両校の取組を市のモデルケースとした上で、時期は未定ながらも残る市内小・中学校十校での導入を検討していく。

 文科省の進めるCSは、地域住民などからなる学校運営協議会を組織し、「地域とともにある学校づくり」を推進するもの。校長が作成する学校運営の基本方針の承認、学校運営に対する校長や教育委員会への意見具申、教職員の任用に関する教育委員会への意見申し立てなどの権限がある。

 さらなるCSの普及を図るための同事業では、教職員の加配やCS推進員(CSマイスター)を招いた研修などの支援を受けることができる。

 両校のある名寄市の智恵文地区は、地域の教育にかける意識が高く、学校と地域が一体となった教育活動を進めてきた。今回、市教委は地域の要望に応える形で、両校への導入に向け、同事業を申請。内定を受け、すでに智恵文中に教職員が一人加配されるなど、現在は導入に向けた準備を進めている。

 今後、六月の最終週に推進委員会を立ち上げ、運営体制などについての基盤整備を図る。一方で、CS推進員を招いた制度説明会を六月以降に智恵文中で開催し、教職員や地域住民に制度の周知と理解を促す。

 年明け二月には両校で学校運営協議会を組織。両校の取組を市のモデルケースとした上で、新年度から地域ぐるみの学校づくりに本格的に取り組んでいく。

 なお、残る市内小学校七校と中学校三校の計十校については、両校の成果と課題を踏まえた上で、時期は未定だが導入を検討していく考えだ。

 市教委では、「前年度から両校でスタートさせた小中一貫教育と合わせ、地域コミュニティーの核となるような学校づくりを進めていければ」と述べている。

(市町村 2016-05-20付)

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