９０人が講義、演習で研鑚　札幌市教委が司書教諭研修

（市町村 2016-05-24付）

学校図書館の一層の充実に向け研鑚を積んだ

　札幌市教委は十八日、市内ちえりあで二十八年度札幌市現職司書教諭研修・共通研修を開催した＝写真＝。司書教諭約九十人が参加。学校図書館の一層の充実に向け、講義や演習を通して研鑚を積んだ。

　開会式では、紺野宏子研修担当課長のあいさつを岩渕浩憲研修担当係長が代読。二十七年度全国学力・学習状況調査から、札幌市で「読書が好き」と回答した児童生徒の割合が全国平均よりも高いことにふれ、「各学校はもとより家庭・地域と取り組んだ結果」と話した。

　また、学校図書館の一層の充実に向けて、「司書教諭の役割が重要となる。学校全体で読書を推進する体制づくりのほか、子ども・教職員に情報を発信するコーディネーター役としても大いに力を発揮してほしい」と呼びかけた。

　概要説明のあと、札幌市立厚別南中学校の荻原啓校長が「学校における司書教諭の役割」と題して講義。学校図書館法が改正され、二十七年四月一日から施行されたことから、改正後の内容などポイントを説明した。

　また、学校図書館の役割として、「学習センター」「読書センター」「情報センター」の三つの機能があることを説明。学校図書館が活用されるために、管理職や担任などチームで対応することのほか、子どもも自分も楽しめる学校図書館にするよう求めた。

　このあと、札幌市教委教育課程担当課の皆川慎太郎指導主事が「札幌市における取組の実際」について説明。また、小学校と特別支援学校、中学校と高校に分かれ、学校図書館運営の概要にかかる講義・演習も行った。

(市町村 2016-05-24付)