公立高校配置計画地域別検討協議会十勝学区 32年度以降、定員調整必要 学区全体で大幅な欠員の見通し(道・道教委 2016-05-19付)
「障がいの有無にかかわらず、地域の高校で学べる環境づくりを」などの意見が挙がった
【帯広発】道教委は十四日、十勝合同庁舎で二十八年度公立高校配置計画地域別検討協議会を開催した=写真=。新しい高校づくり推進室の塙浩伸主幹と岡内誠主幹が高校配置計画の考え方や十勝学区の現状等を説明。三十二年度以降、学区全体で大幅な欠員が生じることから、「学校・学科の配置状況などを考慮し、再編整備を含めた、公立高校全体での定員調整の検討が必要」との考えを示した。
協議会には、市町村長や教育委員会、小・中・高校長、PTA関係者、傍聴者を含め約百三十人が参加した。
はじめに、PTA関係者を対象にしたPTA分科会を開き、十勝教育局企画総務課の藤原充総務係長が北海道教育を取り巻く状況や中学卒業者の減少への対応、就学を支援する制度などについて説明したほか、音更高校の藤井勝弘校長が自校の特色ある教育活動を紹介した。
全体会に移り、十勝教育局の竹林亨局長があいさつ。「本道において、急速な中学校卒業者数の減少によって高校の小規模化が続く中、高校の再編は避けて通ることのできない重要な課題」と強調。「特色ある高校づくりや高校配置について、本道の高校における教育水準を維持し、活力ある教育活動を展開する観点に立って、進めていきたい」と呼びかけた。
続いて、新しい高校づくり推進室の塙主幹と岡内主幹が高校配置計画の考え方や十勝学区の現状などについて説明した。
中卒者の増減に対応した三十一年度の高校配置の在り方については、「学区全体で二人の中卒者の減が見込まれることや、欠員の状況を考慮した定員調整の検討が必要」と報告。その上で、三十二年度から三十五年度までに学区全体で百五十一人の中卒者の減が見込まれ、百人を超える大幅な減となる年もあることや欠員の学校も多く、学区全体で大幅な欠員が生じることを伝えた。そのため、学校・学科の配置状況等を考慮した上で、「再編整備を含めた、公立高校全体での定員調整の検討が必要」と解説した。
また、二学級以下の小規模校の在り方については、「今後も中卒者数の減少が見込まれることから、欠員の状況や地元からの進学状況などを踏まえ、学級減や再編整備を含め、その在り方の検討が必要」と指摘。地域キャンパス校化の検討については、「地理的状況から再編が困難で、かつ地元からの進学率が高い小規模校については、地域キャンパス校化の検討が必要である」と説明した。
このあと行った協議では、「公立高校だけではなく私立高校も第一志望に選択されるような配慮を検討していただきたい」「生徒たちの障がいの有無にかかわらず、地域の高校で一緒に学べる環境づくりを進めてほしい」などの意見が挙がった。
(道・道教委 2016-05-19付)
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