２７年度ネットトラブル未然防止パトロール結果―道教委まとめ　不適切な書き込み、高校が８５％占める　「個人情報の公開」多数

（道・道教委 2016-05-18付）

　道教委は、二十七年度「ネットトラブル未然防止のためのネットパトロール」の検出結果をまとめた。私立学校を含めた全道の児童生徒（札幌市を除く）による不適切な書き込み等は九千二百三件で、二十六年度より二千三百四十四件の減。高校が七千八百六十二件と八五・四％を占め、項目別の内容は「個人情報の公開」が多かった。道教委では、ネットトラブルに関する啓発資料の配布を継続するとともに、フィルタリング設定の大切さを保護者に呼びかけていく考え。

　道教委では、ネット上のいじめ等の未然防止、早期発見・早期対応を図るため、二十一年度からパソコンや携帯電話サイトにおける児童生徒にかかわる不適切な書き込み等を監視するネットパトロールを実施している。

　二十七年度は昨年五月一日～二十八年三月三十一日で九千二百三件を検出。内訳は、高校が七千八百六十二件と八五・四％を占め、中学校が一千三百三十件、小学校が五件、特別支援学校が五件だった。

　内容をみると、「個人情報の公開」が九千百十九件と多く、マナー違反や学校の悪評、一般人への盗撮など「その他」が五十三件、飲酒や喫煙など「不良行為」が十九件、「いじめ・中傷」が六件、自傷・自殺や家出の願望など「トラブル」が五件、放火や爆破予告など「不法行為」が一件だった。

　利用サイトは、携帯電話やスマートフォンを対象とした簡易ブログサービスのツイッターなど「リアル」が九千十九件と九八・〇％を占め、「ゲーム・ＳＮＳ」は百六十三件だった。かつて多数を占めていた「プロフ」や「ブログ」での検出は少数になっている。

　男女別にみると、男子が五二・八％、女子が四六・四％となっており、男子が女子より六・四ポイント高かった。

　道教委では、ネットトラブルに関する啓発資料を保護者や学校関係者に配布しているが、「依然として個人情報の公開が多く、書き込みが悪用され、児童生徒が犯罪被害に遭う可能性もある。フィルタリングの設定について周知していきたい」と述べている。

(道・道教委 2016-05-18付)