道教委「高校生ステップアップ・プログラム」　自殺予防の取組に着手　予防教育、実態調査を実施

（道・道教委 2016-05-30付）

　道教委は、「高校生ステップアップ・プログラム」の一環で、本年度から自殺予防プログラムに取り組む。本道において、児童生徒の自殺が少なからず発生しているなどの状況を踏まえ、「自殺予防に関する正しい知識や援助希求の重要性に関する認識を高める必要がある」との判断から実施。ステップアップ・プログラム実施校から複数校を指定し、自殺予防教育に取り組むとともに、実態把握調査に協力する。事業成果は、全道に普及する。

◆実施校から複数校を指定

　「高校生ステップアップ・プログラム」は、道立高校における不登校や中途退学の未然防止のため、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組の実践および教員への普及を図る事業。

　実施校を指定し、生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図るため、「コミュニケーションスキルを育成するためのトレーニングの実施」「コミュニケーションスキルを生かす機会の確保」を行い、成果を検証するなどして、学校プログラムを作成し、全道に普及している。

　青少年の自殺問題にかかわっては、本道においても、児童生徒の自殺が少なからず発生。道学校保健審議会の調査では、自殺や死について考える児童生徒が一定程度存在することが明らかになっている。

　道教委では、本年度の事業実施に当たって、「児童生徒等の自殺予防に関する正しい知識や援助希求の重要性に関する認識を高める必要がある」と判断。

　そこで、実施要項を一部改正し、「自殺予防教育の取組の実施」「自殺予防教育に関する実態を把握するための調査への協力」をプログラムに盛り込んだ。

　実施校の中から複数校を選定し、生徒の心の健康にかかる早期の問題認識や援助希求的態度の育成を図る取組など、自殺予防教育の取組を行う。また、道教委が実施する自殺予防教育に関する教員等への意識調査に協力する。

　実施校は六月にも指定。その中から、自殺予防プログラムに取り組む学校を選定する。

(道・道教委 2016-05-30付)