特センがコーディネーター研修講座 専門性など理解を深め 必要な支援の在り方学ぶ(道・道教委 2016-05-31付)
特別支援学校のセンター的機能の一層の充実を目指した
道立特別支援教育センターは十八日から三日間、同センターで二十八年度「特別支援学校コーディネーター研修講座」を開催した。道内各地から特別支援学校の教員六十五人が参加。北海道大学大学院教育学研究院の安達潤教授の基調講義などを通して、コーディネーターの専門性や役割について理解を深め、特別支援学校のセンター的機能の一層の充実を目指した。
講座は、特別支援学校のコーディネーターが幼稚園、小・中学校、高校に在籍する幼児児童生徒の状況について理解し、「校内研修プログラム」などの活用を通して、必要な支援の在り方について学ぶことを目的に実施。
初日の開講式=写真=では、木村浩紀所長があいさつ。講座の目的について、「特別支援学校教員が特別支援教育コーディネーターの役割や幼稚園、小・中学校、高校に在籍する特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒への適切な支援の実際について理解を深め、地域の各学校との連携を深化させ、各地域における特別支援学校のセンター的機能の充実を図るために開催することとした」と説明。その上で、「特別支援教育に携わる先生方のつながりから日々の授業の質をさらに向上させるきっかけとしてほしい」と述べ、実り多い研修となるよう期待を寄せた。
開講式に続いて、北大大学院教育学研究院の安達教授が「特別支援学校のセンター的機能の充実と小・中学校との連携の推進」と題して基調講義。これからの特別支援学校に求められるセンター的機能と特別支援学校のコーディネーターに求められる専門性、特別支援学校と幼稚園、小・中学校、高校との連携について説明、解説した。
二日目は、本道における特別支援教育を推進するために道教委が実施する施策や各学校に求められる今後の取組のほか、特別支援学校の特別支援教育コーディネーターとして活躍する教員から、小・中学校への支援を行う際のポイントなどについて学んだ。午後からは、「各学校段階における特別支援教育の取組の実際」をテーマに、教員講師によるリレー講義を実施。幼稚園、小・中学校、高校の各学校段階において、発達障害によって特別な教育的支援を必要としている幼児、児童生徒への支援について学びを深めた。
三日目は、グループに分かれ、地域における連携の現状・課題について協議し、今後の方向性を確認。さらに、今後求められる特別支援教育コーディネーターの役割や専門性について学んだ。最後に、新たな知見を学校での実践につなげるため、三日間の講座を振り返り、成果を共有した。
参加した教員は、「今回の研修講座は、自分のしていく仕事、しなくてはならない仕事、心がけていくことなど、多くのことを学ぶことができた」「振り返りがあることで、一層充実した研修となった」「言語化して振り返ることが大切と思った」などと話していた。
(道・道教委 2016-05-31付)
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