道都大デザイン学科講師陣が出張授業　大学ならではの技伝授　高文連上川支部実技研修会の一環

（学校 2016-06-03付）

今後の創作活動に生かそうと、真剣な表情で指導を受ける生徒たち

　【旭川発】道都大学（山本一彦学長）は五月二十六日、旭川藤女子高校で開かれた二十八年度高文連上川支部美術展・研究大会実技研修会において、出張授業を開いた。美術学部デザイン学科で教壇に立つ五人が、参加者百四十四人を指導。油彩やデザインなど五コースに分かれ、大学ならではの専門的な技術を参加者に伝授した。

　同大では、地域貢献および高校教育への教育資源の提供の一環として、出張授業プログラムを展開している。十年ほど前に高文連上川支部の依頼を受け、実技研修会の講師を派遣。以来、上川支部の要望と生徒の期待に応えながら、ほぼ毎年、講師を送り出している。

　今回、①油彩「静物画」②デッサン「石膏デッサン」③マンガ「スクリーントーンを貼ってみよう」④デザイン「描くことだけが美術じゃない！様々な表現技法」⑤デザイン「美しいイラストを描こう」―の五コースを設定。前回人気の高かったデザイン系の④⑤を新たに加えている。

　①は安田祐造教授、②は西田陽二特任教授、③は現役漫画家の三上いずみ非常勤講師、④は北嶋洋一専任講師、⑤はイラストレーターの佐藤正人非常勤講師が講師を務めた。

　実技研修会では、上川、留萌管内の高校から参加した生徒百四十四人が、講師のアドバイスのもと、希望するコースで作品制作の課題に取り組んだ。

　うち、④では、クレヨンを塗り重ねたあと、削って独自の模様をデザインする課題に挑戦。⑤では、アクリル絵具を用いてトートバッグに好きなイラストを描いた。

　上川支部美術専門部長を務める旭川藤女子高の水野清哉校長は「大学の専門的な技術を学べるチャンスは少ない。研修を生かし、今後の創作活動を有意義なものにしてもらえれば」と期待している。

　安田教授は「一日だけの短い時間だが、“指導を受けて良かった”と実感してもらえればうれしい」と話していた。同大の谷口昌弘学務部長は「本道の美術教育発展の一環として、生徒の学びたいという意欲向上のきっかけとなるとともに、大学の教育活動に対する理解が深まれば」と述べている。

(学校 2016-06-03付)