個々の授業力向上不可欠　学力向上セミナースタート―釧路市教委

（市町村 2016-06-14付）

５０人が参加し、授業改善の方策について研鑚を積んだ

　【釧路発】釧路市教委の二十八年度学力向上セミナーが三日、スタートした。釧路教育研究センターで開かれた第一回には、小・中学校の教諭約五十人が参加。本年度の市学校改善プランや国語、算数・数学の授業改善の方策について共通理解を図った。

　学習指導の工夫改善と充実を目的に行っているセミナー。本年度は、昨年度より一回多い年四回行う。

　第一回となったこの日は、市教委が三月に作成し、全教員に配布した『釧路市の教育』の各校での活用を図るとともに、二十七年度全国学力・学習状況調査の結果について情報提供し、学力向上に向けた授業改善の取組への指導助言を行うことを目的とした。

　はじめに、本川敬一総括指導主事があいさつ。学力向上には、全国学力・学習状況調査や釧路市標準学力検査から実態を分析した上で、教員個々の授業力の向上が不可欠であることを強調した。

　さらに、例年四月に行っていた釧路市標準学力検査を十二月一日の実施としたことも示し、「検査結果を踏まえて一～三月に復習し、つぎの学年に送り出してほしい」と呼びかけた。

　次いで富田義宏指導主事が、『釧路市の教育』を用いて本年度の釧路市学校改善プランについて説明した。昨年度からの変更点では、釧路市標準学力検査について、実施時期のほか対象学年を小学三・四・五年生および中学一・二年生から、小学三・四・五・六年生および中学一・二年生にすること、生活習慣・学習習慣調査は数年に一回とすることを確認。

　道教委の「ほっかいどうチャレンジテスト」の各学期末問題、学年末問題の実施、検証を盛り込んだことについてもふれた。

　また、各校で作成する「学力向上プラン」は、全国学力・学習状況調査における下位約二五％と同じ正答数の範囲に含まれる児童生徒の割合、釧路市標準学力検査における小学校評定「１」、中学校評定「１」「２」の児童生徒の割合、チャレンジテスト学年末問題からみられる課題の項目を設けたことも示し、「多くの教員が児童生徒の実態を把握することが大切」と呼びかけた。

　このほか、国語、算数・数学の授業改善の方策についても示した。後半は、釧路教育局から講師を招き、全国学力・学習状況調査の結果と課題改善を図る学習指導について共通理解を図った。

　セミナーは今後、七月二十八日、十一月四日、来年二月九日に行う。

(市町村 2016-06-14付)