札幌市教委がいじめ防止等基本方針策定　市全体で問題に取組を

（市町村 2016-06-17付）

　札幌市教委は、札幌市いじめの防止等のための基本的な方針を策定した。十四日に開かれた教育委員会会議で示したもの。各学校に対し、いじめの防止に向けて教職員の対応力向上や児童生徒一人ひとりを生かす教育活動の充実を図るほか、家庭・地域と連携するなど札幌市全体でいじめ問題に取り組んでいくよう求めている。

　同方針は、国の「いじめの防止等のための基本的な方針」および「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」の趣旨等を踏まえ、札幌市や各学校におけるいじめ防止等の対策にかかる基本的な考え方を示したもの。

　方針では、いじめの防止等に向けた対策の基本的な考え方のほか、札幌市・学校が実施する取組、市立学校におけるいじめへの対処の流れ、重大事態への対処について記されている。

　特に学校が実施する取組については、いじめの防止に向け、教職員の対応力向上や児童生徒一人ひとりを生かす教育活動の充実、いじめについての児童生徒の理解促進、家庭・地域との連携を求めている。

　また、いじめの早期発見に向け、教職員の積極的なかかわりのほか、いじめアンケートや教育相談の計画的な推進を呼びかけている。

　市立学校におけるいじめへの対処の流れについては、いじめの疑いのある情報を把握したのちに、①事実関係の確実な把握②いじめられた児童生徒の安全・安心の確保③解決に向けた働きかけ④保護者への対応⑤教育委員会、関係機関および学校以外の子どもが育ち学ぶ施設等との連携⑥再発防止―の手順に沿って組織で対処するよう求めている。

(市町村 2016-06-17付)