【解説】27年度『ものづくり白書』(解説 2016-06-15付)
政府が先に閣議決定した「二十七年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)では、次代を担う人材の育成に向け、小・中・高校における理数教育をはじめとしたものづくりに関する教育の充実や、あらゆる学校段階を通じた体系的なキャリア教育の推進の重要性などを報告している。
『ものづくり白書』は、ものづくり基盤技術振興基本法に基づく年次報告で、経済産業省、厚生労働省、文部科学省が連携し、ものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策を取りまとめたもの。
二十七年度白書は、第一部「ものづくり基盤技術の現状と課題」、第二部「二十七年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策」の二本立て。うち、第一部は、①わが国ものづくり産業が直面する課題と展望②ものづくり産業における労働生産性の向上と女性の活躍促進③ものづくりの基盤を支える教育・研究開発―の三章立てとなっている。
ものづくりの基盤を支える教育・研究開発では、ものづくり人材を育む教育・文化の基盤の充実に向けた取組を報告。教員にとって負担の大きい実験の準備・調整等の業務を軽減し、指導に注力できる環境を整えるため、観察・実験にかかる理科教育設備の充実を図り、理数教育充実のための人的・物的の両面にわたる総合的な支援を実施。キャリア教育実践のための指導用資料(小・中・高校)の作成やインターンシップの促進、高等教育段階における教育課程の内外を通じた社会的・職業的自立に取り組むための体制整備、専門学校等の教育機関や産業界との連携による成長分野等における中核的専門人材養成の推進など、各学校段階を通じたキャリア教育・職業教育の充実に取り組んでいることを報告している。
(解説 2016-06-15付)
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