【解説】「ダメ。ゼッタイ。」普及運動

（解説 2016-06-20付）

　厚生労働省、都道府県、麻薬・覚せい剤乱用防止センター主催の「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が、きょう二十日から一ヵ月間全国各地で展開される。

　昭和六十二年に開催された「国連麻薬会議」の終了日の六月二十六日を「国際麻薬乱用撲滅デー」とし、各国がこの宣言の趣旨を普及する日とされた。また、平成二十一年三月には「新国連薬物乱用根絶宣言」が採択され、三十一年までに薬物乱用の根絶を目指すこととなった。

　わが国においては、乱用者層の低年齢化が懸念されることや、危険ドラッグを使用した人が、意識障害、嘔吐、けいれん、呼吸困難などの健康被害や二次的犯罪を起こす事例が多発するなど、憂慮すべき状況にある。

　こうした状況を受け、薬物乱用対策推進会議のもと、「第四次薬物乱用防止五ヵ年戦略」（二十五年八月）および「危険ドラッグの乱用の根絶のための緊急対策」（二十六年七月）を策定し、国・都道府県・関係団体が連携し、政府一体となって総合的な薬物乱用対策に取り組んでいる。

　「ダメ。ゼッタイ。」普及運動は、新国連薬物乱用根絶宣言への支援事業の一環として、国内における薬物乱用防止活動において、官民一体となり、国民一人ひとりの薬物乱用問題に関する認識を高めるとともに、「６・２６国際麻薬乱用撲滅デー」の周知を図る。六月二十日から七月十九日の期間中、政府において、報道機関の協力を求め、運動の趣旨の普及徹底を図るほか、ポスターなどの啓発資料を作成配布。また、都道府県においては、運動実行委員会が「６・２６ヤング街頭キャンペーン」として、二十五、二十六日に啓発資材の配布などを行うほか、地域団体の協力を得て、ポスターの掲示、一声運動などを実施する。

(解説 2016-06-20付)