情報通信技術を活用した教育振興事業―道教委 推進校に浦河高を指定 2ヵ年で年間指導計画など研究(道・道教委 2016-07-21付)
道教委は、文部科学省委託事業「二十八年度情報通信技術を活用した教育振興事業(IE―School)」の推進校および協力校を決定した。次期学習指導要領を見据え、教科横断的にプログラミングおよび情報セキュリティにかかわる学習を行い、高度情報化社会に対応した情報活用能力の育成を図る。推進校に浦河高校、協力校に静内高校、富川高校、平取高校を指定。二十九年度までの二年間で、情報活用能力育成の視点を踏まえた年間指導計画、それに基づく指導方法・教材の利活用について実践的な研究を推進する。
情報通信技術を活用した教育振興事業は、教科横断的な取組による高度情報化社会に対応した情報活用能力の育成を図るため、①生徒の情報活用能力の実現状況を把握するe―ラーニングシステムの構築②教科横断的な取組による情報活用能力を育成する年間指導計画の作成③遠隔システムを用いたプログラミングおよび情報セキュリティにかかわる学習プログラムの実施―を行う。
これらを推進することで、「ICTを適切に活用するための知識・技能」「ICTを適切かつ効率的に活用するための思考力・判断力・表現力等」「社会に主体的に参画し、その発展に寄与しようとする態度等」といった、情報活用にかかわる資質・能力を育む。
また、学習指導要領改訂作業の中で、「プログラミング的思考」などを育む教育の実施などが盛り込まれる見通しで、同事業を推進することによって、より具体的な指導方法等を構築していく。
日高管内の高校では、二十七年度にICT活用連絡協議会を設立。すでに、遠隔システムによる授業体制を確立していたことから、同事業の推進校として浦河高、協力校として静内高、富川高、平取高を指定。IE―School研究推進委員会を立ち上げ、民間企業の協力などを得ながら事業を進めていく。
二十八年度は、ICTを活用し、生徒の情報活用能力の実現状況の把握などを進め、各教科や進路目標における到達度などを自己検証するシステムなどを構築するとともに、セルフマネジメント能力の育成を進める。
また、タブレットPCを活用したアクティブ・ラーニングによる指導方法の開発を目的に、各教科等の実践とともに活用事例と授業案を作成。情報活用能力の育成にかかわる全体計画、およびレベルの目安を数段階に分けて記述し、達成度を判断する基準となるルーブリックを作成する。
さらに、遠隔システムを用いたプログラミングおよび情報セキュリティにかかわる学習プログラムを実施する。
二十九年度は、前年度の取組を発展、改善し、実証校の担当教諭がプログラミングおよび情報セキュリティにかかわる学習プログラムを実施できるよう、授業案を作成し、事業成果を普及していく。
(道・道教委 2016-07-21付)
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