熊本地震被災地支援で札幌新陽高　復興への思い、届け　札幌南が丘中生が荒井校長に募金託す

（学校 2016-07-28付）

南が丘中生徒会役員が荒井校長に募金を託した

　ことし四月に発生した熊本地震の翌日、校内で熊本支援募金活動を始めた札幌新陽高校（荒井優校長）。荒井校長の呼びかけに呼応するかたちで募金活動を展開していた札幌市立南が丘中学校（冨田明好校長）の生徒会役員が二十二日、新陽高を訪れ、荒井校長に募金を託した＝写真＝。荒井校長が、八月に熊本を訪れ、直接募金を手渡すことを聞いた中学生たちは、「私たちの思いを、被災地の方々に届けてほしい」と話していた。

　新陽高では、東日本大震災の復興活動に携わった荒井校長が、いち早く校内での募金活動をスタートしたほか、同校の生徒も地下鉄駅構内などで募金活動を展開。また、荒井校長が道高校長協会や南区内の中学校に、「今、私たちができることを」と、募金活動への賛同を呼びかけていた。

　荒井校長の呼びかけに賛同した南が丘中では、生徒会役員が中心となり、募金活動を実施した。今回、荒井校長が自ら熊本県益城町を訪問し、直接地元の中学校へ募金を届ける活動を行うことを聞いた生徒たちが新陽高を訪れ、荒井校長に募金を手渡した。

　南が丘中生徒会長の進藤瑞生君は「少しでも役に立つことを祈っている」と述べた。荒井校長は「札幌の中学生が、遠く離れた熊本の中学生を思って始めた活動。責任をもって、その気持ちを届けたい。今でも大変な生活をしている人たちに、皆さんの気持ちを伝えたい」と感謝の言葉を贈った。

　新陽高生徒会長の加藤翼君は「これまで経験したことがない活動だったので、試行錯誤しながら取り組んだ。どのように支援したら良いか分からないこともあったが、少しでもできることをと思い、行動に移した」と語っていた。

　荒井校長は、自身が携わった東日本大震災の復興活動などの画像やデータを紹介し、「学校は何か起きたとき、人が集まる最前線になる。全国から支援が集まれば、被災地の方々の大きな力になる。今回だけにとどまらず、五、六年の長いスパンで、熊本に関心をもち続けてほしい」と呼びかけた。

(学校 2016-07-28付)