札幌市幌南小が道小学校教育研究大会 学びをつなぐ力育てる 14科目等20授業を公開
(学校 2016-07-29付)

幌南小授業公開
5年2組理科「電流が生み出す力」

 札幌市立幌南小学校(角野誠校長)は二十七日、同校で第四十二回北海道小学校教育研究大会を開催した。研究主題「自己と向き合い、学びの可能性を求め続ける学習」のもと、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育、道徳、特別活動、総合的な学習の時間、外国語活動、特別支援教育の二十授業を公開。知識・技能等を活用・応用して課題の解決策を見いだし、学び続けていく子どもの育成に向け、積み重ねてきた実践の成果を紹介した。

 同校は、研究主題を「自己と向き合い、学びの可能性を求め続ける学習」と設定。学びをつなぐ「持ち出す」「運用する」「継続させる」の三つの力を全教科・領域で横断的に育てていくことで、研究主題の具現化を進めている。

 この日は、一次、二次を合わせて二十の授業を公開した。このうち、五年二組の理科「電流が生み出す力」(鈴木圭一教諭、児童数二九人)は十二時間扱いの六時間目=写真=。本時の目標を「導線を巻いて電磁石の働きを調べる活動を通して、導線の巻数を増やすと働きが大きくなることに気づき、電磁石の働きの要因に対する見方や考え方をもつことができる」と設定した。

 前時までに児童は、電流の強さを変えることで電磁石の働きの大きさが変わることを学んでいる。また、電磁石の導線の巻数に着目し、電流の強さが同じでも電磁石の働きが大きくなるのではないかと提示している。

 この日の授業で鈴木教諭は、電磁石の働きが変わる要因に関して、一アンペアで二十五㌘、六アンペアで四百㌘の重さを持ち上げられるなど、電流の強さによって電磁石の強さが決まることを確認。電流を上げることは危険なことから、導線の巻数によって電磁石の強さが変わらないか問いかけた。

 続いて、導線の巻数によってどれくらいの重さを持ち上げられるかの実験を実施。児童は班ごとに導線の巻数と持ち上げた重さを計測した。

 実験後、児童に導線の巻数と持ち上げた重さを問いかけ、その結果を板書。導線の巻数を増やすことで電磁石の働きが大きくなることを理解させた。

 授業を通して児童は、「多く巻くと持ち上がる重さが少しずつ増えていった」「もう少し巻けば六アンペアの四百㌘を持ち上げられる」などと感想を発表。一アンペアでも導線の巻数を増やすことで六アンペア分の働きができるとの見通しをもった。

 授業公開後は、分科会や全体会も実施。また、札幌学院大学の臼井博教授が「志を育てる 学校は未来へ羽ばたく滑走路」と題して講演したほか、フロアディスカッションも行った。

(学校 2016-07-29付)

その他の記事( 学校)

道教育大附属釧路小が研究発表会 内的活動の高まり促す 12授業公開―道内外から380人

附属釧路小研究発表  【釧路発】道教育大学附属釧路小学校(阿部美穂子校長)は七月二十五日、同校で教育研究発表会を開催した。道内外から三百八十人の教育関係者が参加。小中連携の研究主題「自ら学ぶ意味を創造できる児童...

(2016-08-04)  全て読む

宗谷管内特別支援学級設置中学校が猿払で合同宿泊学習 働く喜び、肌で感じて 44人がホタテの箱づくりを体験

宗谷管内特別支援校外宿泊合同学習  【稚内発】宗谷管内中学校における特別支援学級に在籍する生徒四十四人が六月下旬から七月上旬の三日間、猿払村で校外宿泊合同学習に参加した。生徒たちは、ホタテ加工場で製品を収める箱づくりを体験。...

(2016-08-02)  全て読む

美深小が札幌の画家と絵画制作 友情の鳥、羽ばたいて 旧恩根内小の外壁を彩る

美深小旧恩根内小外壁絵描き  【旭川発】美深町立美深小学校(西尾直樹校長)の三・四年生五十人が、七月十五~十八日にかけて、旧町立恩根内小学校の外壁に羽ばたく鳥などの絵を描いた=写真=。道北アート実行委員会の協力を得て、...

(2016-08-02)  全て読む

弟子屈小2年生がヤマメの稚魚放流 大きくなって帰ってきて 建設業者協力のもと1500匹

弟子屈小ヤマメ放流  【釧路発】弟子屈町立弟子屈小学校(佐野哲哉校長)の二年生は七月二十二日、弟子屈町内の釧路川左岸において、釧根地域の建設会社二十七社からなる釧路・リバー・プロテクション・21の会(上田光夫会...

(2016-08-02)  全て読む

旭川大高リオ五輪出場壮行会開催 気迫の一本で目指せ金 柔道女子OG山部選手にエール

旭川大高OB山部選手壮行会  【旭川発】旭川大学高校(阿部敏校長)は七月二十二日、同校卒業生でリオデジャネイロ五輪に出場が決まった柔道女子七十八㌔㌘超級の山部佳苗選手の壮行会を同校で開いた。山部選手は「気迫のある柔道で...

(2016-08-01)  全て読む

〝協創〟する生徒育てる 道教育大学附属札幌中が研究大会

附属札幌中教育研究大会  道教育大学附属札幌中学校(佐々木貴子校長)は二十六日、同校で二十八年度教育研究大会を開催した。研究主題「自己を拓き、協創する生徒の育成」のもと、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育...

(2016-07-28)  全て読む

熊本地震被災地支援で札幌新陽高 復興への思い、届け 札幌南が丘中生が荒井校長に募金託す

新陽高募金  ことし四月に発生した熊本地震の翌日、校内で熊本支援募金活動を始めた札幌新陽高校(荒井優校長)。荒井校長の呼びかけに呼応するかたちで募金活動を展開していた札幌市立南が丘中学校(冨田明好校長)...

(2016-07-28)  全て読む

美唄東中が公開研究授業開く より良い作品づくりへ プログラミング教育の在り方探る

美唄市立東中公開研究授業  【岩見沢発】美唄市立東中学校(川田一之校長)は十五日、同校で公開研究授業を開催した。ビジュアルプログラミング言語「SCRATCH」を使って制作したゲームを生徒が発表し、より良い作品づくりに...

(2016-07-27)  全て読む

札幌市山の手養護でPMFコンサート 音楽の豊かさ感じて 打楽器で演奏者との共演も

山の手養護学PMFボランティアコンサート  札幌市立山の手養護学校(岡積義雄校長)で二十一日、PMFボランティアコンサートが行われた。小学部と中学部の児童生徒計十二人が参加。ホルンと弦楽器の調べに聴き入ったほか、打楽器を使って演奏者...

(2016-07-27)  全て読む

舞台から地域へメッセージ 札幌開成高と市立札幌開成中等教育が特殊詐欺テーマに演劇発表

札幌開成高・中等教育学校特殊詐欺演劇  札幌開成高校(石黒清裕校長)と市立札幌開成中等教育学校(相沢克明校長)の生徒十人が十三日、東区のコミュニティサロン「ふらっと伏古」で特殊詐欺をテーマにした演劇を発表した=写真=。高齢者約五...

(2016-07-26)  全て読む