中高生９人が韓国から帰国　言葉の壁越え、友達に　副市長に交流の成果報告―札幌市

（市町村 2016-08-16付）

札幌市姉妹都市少年交流事業報告会に出席した生徒たち

　札幌市は八日、市長会議室で二十八年度姉妹都市少年交流事業帰国報告会を開いた。姉妹都市の韓国・大田広域市に派遣された市内の中高生九人が出席。板垣昭彦副市長に、現地での交流体験を通して見聞を広めたことなどを報告した＝写真＝。

　札幌市は、ロシア・ノボシビルスク市、大田広域市と青少年交流事業を実施している。中高生がホームステイを通じて異国の文化や習慣などを体験することで、豊かな国際感覚を身に付けるとともにコミュニケーション能力を養うことがねらい。前年度は、ノボシビルスク市に中高生八人を派遣した。

　今回は、七月下旬の五日間に十人の団員を大田広域市に派遣。交流プログラムには、ノボシビルスク市の学生も参加。和紙を使った小物づくりやけん玉を教えたり、ダンスを披露したりするなど、三都市の同世代間で親睦を深めた。併せて、それぞれが設定した個人テーマのもと、韓国の文化や食生活に関する現地調査も行った。

　当日、団員を代表して平岡中学校三年の田中菜摘さんが印象に残っていることを板垣副市長に報告。「言葉がなかなか通じなくて大変だった」と振り返った。その上で、ホームステイ先の子が携帯の翻訳アプリで韓国語を教えてくれたことにふれ、「言葉の壁を乗り越えて友人をつくることができた」と伝えた。

　このあと団員と板垣副市長が歓談。「短い期間だったのに帰ってからもホストファミリーが連絡をくれてうれしい」「もっとほかの言語を勉強して、いろいろな国で働いてみたいと思った」などと感想を話し合った。板垣副市長は「この経験をベースにして積極的に海外留学し、札幌を忘れないで頑張ってほしい」と激励した。

(市町村 2016-08-16付)