札幌市教委研究開発事業「理科指導の工夫改善」　観察、実験の手引作成へ　安全で効果的な手立て研究

（市町村 2016-08-17付）

　札幌市教委は、札幌市研究開発事業「小学校および中学校における理科の指導の工夫改善」にかかる実践研究を行っている。中島中学校の小路徹校長を委員長とする実践研究会を設置。小学五年生と中学三年生の「理科の観察、実験の手引」を作成・配布し、理科に関する指導の充実を図る。

　市教委は学習指導要領から、児童生徒に観察・実験を通して科学的に調べる能力や態度を育むこと、科学的な見方や考え方を養う学習活動についてより一層の充実を図る必要があると考えている。

　また、二十七年度全国学力・学習状況調査から、札幌市の児童生徒は自然の事物・現象から問題を見いだし、予想をもとに検証する実験を計画することなどに課題がある。

　このため、観察・実験を中核に据えた問題解決、課題探究的な学習に関する指導の工夫改善を目指し、安全で効果的な観察実験の指導・手立てについて研究を行う。

　小中学校の校長や教諭のほか、大学教授などで構成される実践研究会を設置。小・中学校各部会で推進会議を実施する。

　推進会議では、観察・実験を中核に据えた問題解決や課題探究的な学習の展開、実験装置等の使用法など研究を実施。二十九年三月にその研究成果を「小学校理科の観察、実験の手引（第五学年）」および「中学校理科の観察、実験の手引（第三学年）」にまとめ、各学校に配布する予定となっている。

(市町村 2016-08-17付)