札幌市立高校教育改革検討会　新たな専門学科設置など　改革方針素案で意見交換

（市町村 2016-08-17付）

来年３月の成案化を目指す

　札幌市立高校教育改革検討会は九日、札幌市教委で第四回会議を開催した＝写真＝。学識経験者や保護者、学校関係者などから構成される委員が出席。事務局が提示した札幌市立高校教育改革方針の素案について意見を交換した。

　はじめに市教委の仙波晴彦教育推進課長が札幌市立高校教育改革方針の素案について説明。市立高校の教育が目指す生徒像として「個性や能力を伸ばし、夢や希望をもって主体的に学び、自分の人生を切り拓き、生涯をたくましく生きていく力を身に付けた生徒を育てること」「他者への思いやりや寛容さをもち、社会とかかわり貢献する力を身に付けた生徒を育てること」の二点を示した。

　市立高校の今後十年間のイメージについては、第一期の二十九～三十三年度で既存の専門学科・コースの充実や新たな専門学科・コースの設置を目指すなど取組を盛り込んだことを紹介した。

　また、石狩学区の三十二年度における中学校卒業者数が、二十七年度と比べて一千人近く減少することが見込まれる。こうした中、道立高校における学級削減の動きと歩調を合わせ、三十二・三十三年度の二ヵ年で合計四学級程度を削減する見通しを示した。

　第二期の三十四～三十九年度では、現段階では流動的だが、全校を単位制とする案や市立高校の特色ある専門学科・コースを組み合わせたプログラムの作成などを例に挙げた。

　このあと、目指す生徒像や市立高校の将来像など素案について意見を交換した。

　今後は、九月上旬の第五回会議で素案をまとめる予定となっている。その後、市教委で案を作成し、教育委員会会議に報告するとともに、パブリックコメントを実施。来年三月までの成案化を目指す。

(市町村 2016-08-17付)