自己実現目指す指導を　道進路指導研究大会開く

（関係団体 2016-08-17付）

全道各地の実践を交流した

　道進路指導研究会（＝北進研、水野敏夫会長）は九日、ホテルライフォート札幌で第五十七回道進路指導研究大会札幌大会を開いた＝写真＝。研究主題は「自立心をはぐくみ、自己実現をめざす進路指導～未来を見つめ、社会に出て活躍できる児童・生徒の育成」。四十人が参加し、全道各地で実践されている、生き方指導としての進路指導や生きる力の育成の取組を交流した。

　開会式では、水野会長があいさつ。

　「生きる力を育むためには、教科指導を含めた学校教育全体で、教科や活動本来のねらいをおさえながら、日常の授業の中で、子どもたちに身に付けさせたい知識や、活用する力を意図的かつ計画的に盛り込むことが重要なポイント」と述べるとともに、「〝生きる力〟から〝生き抜く力〟の育成への転換も視野に入れるべき」と指摘した。

　今回の研究大会について、「子どもたちが明確な目的意識をもち、自ら学び続け、変化の激しい社会に適切に対応し、主体的に自己の進路を選択・決定できる能力や、望ましい勤労観・職業観をどのような手立てで身に付けさせていくか、また、様々な課題に、柔軟かつたくましく立ち向かい、社会人として自立することを目指した進路指導・キャリア教育について協議する機会としたい」と述べ、その成果に期待を寄せた。

　全国中学校進路指導・キャリア教育研究協議会会長の齋藤淳氏が来賓祝辞。「未来を担う子どもたちが、自分らしい生き方を選択するためのスキルを身に付けるためには、小・中・高校でキャリア教育がどのように推進されていくべきなのかを強く意識する」ことの重要性を挙げた。

　開会式後の実践交流会Ａでは音更町立音更中学校の宮前敦子教諭が「互いに認め合い、思いを豊かに伝え合う生徒の育成～自尊感情を高める指導の工夫」、実践交流会Ｂでは根室市立柏陵中学校の飯田雄士教頭が「アクティブラーニング～教科の中でできるキャリア教育」をテーマに発表した。

　そのあと、大和教育研究所代表取締役の小田島裕一氏が「社会で活躍する人材をどう育てるか」と題して講演した。

(関係団体 2016-08-17付)