空知校長会が第５４回研究大会　教育の充実・発展目指し　講演や分科会などで研鑚積む

（関係団体 2016-08-17付）

学校経営上の諸問題について研究協議

　【岩見沢発】空知校長会（田中佳樹会長）は四日、滝川市内のマリアージュ・イン・ベルコで二十八年度第五十四回研究大会を開催した＝写真＝。基本主題「新たな知を拓き、人間性豊かな社会を築く日本人の育成を目指す学校教育の推進」のもと、「ふるさと空知から世界を見つめ、新しい社会の形成に向けて挑む子どもを育てる学校経営の推進」を副主題に提示。学校経営上の諸問題について研究協議を行い、職能の向上に向けて研鑚を積んだ。

　本年度は、空知校長会が進める第四次三ヵ年計画の最終年度。計画に基づく研究のまとめの年となった。

　はじめに、田中会長があいさつに立ち、「児童生徒に確かな学力、豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力を育むという使命に向き合い、組織の総力を挙げて課題解決を図り、活力ある学校づくりに全力で努めなくてはならない」と強調。「つながりの強化、深化、拡充のキーワードのもと、子どもたちが夢や希望を抱いて健やかに成長することを願い、教育の充実・発展にリーダーシップを発揮してほしい」と述べた。

　続いて、空知教育局の小山茂樹局長、空知管内教育委員会連絡協議会教育長会の松山徹会長がそれぞれあいさつ。このうち、小山局長は「教職員の服務規律の徹底」「学力向上の取組の充実」「地域との連携、協働の一層の充実」の三点を求め、「学校経営の充実に向けた取組を組織的・計画的に取り組んでほしい」と呼びかけた。

　このあと、来年度の全道・全国大会で行う提言発表の進捗状況について発表。栗山中学校の中島琢磨校長は、小・中・高で実施している体系的なキャリア教育の取組、研究の方法と実践、全体計画に関して説明した。

　講演では、コミュニケーションに特化したリスクマネジメントに関するセミナー、講演活動を手がける㈱コミュニケーション・デザイン結の桜井妙社長が登壇。「学校の危機管理とアンガーマネジメント」と題し、怒りの感情をコントロールし、不適切な思考や発言、行動をあらためる「アンガーマネジメント」の手法を示した。

　桜井氏は「怒りの言動が起きる六秒間に、深呼吸や手のひらに文字を書いて気持ちを切り替える」「自分と相手の価値観を言語化し、共有できる価値観を探す」などの方法を紹介。「怒りそのものは悪いことではない。怒る必要のあること、ないことを判断し、解決することが大切」と語った。

　午後からは分科会を実施。第一分科会では、「創意と活力にあふれた組織・運営体制を築く学校経営」をテーマに、教育改革を進める学校づくりについて研究協議を行った。

　第二分科会では、「質的向上を目指す教育課程の編成・実施・評価・改善と学校経営」と題し、社会形成能力の育成を目指すカリキュラム・マネジメントと校長の在り方に関して、第三分科会では「教職員の資質向上を担う協働体制を構築する学校経営」に関して協議した。

　第四分科会では、「学校の安全・安心の確保を目指す学校経営」をテーマに安全教育の推進について話し合い、第五分科会では勤労観、職業観がもてる社会形成能力の育成を研究主題とし、学校経営の在り方を協議した。

(関係団体 2016-08-17付)