文科省「心のバリアフリー推進事業」　本年度２校７地域で実施―道教委

（道・道教委 2016-09-06付）

　道教委が実施している文部科学省委託事業「学校における交流および共同学習を通じた障害者理解（心のバリアフリー）推進事業」の二十八年度事業概要がまとまった。スポーツを通した交流等を実施し、障がい者に対する理解啓発と、障がいのある児童生徒の社会参加への意欲を高めることが目的。スポーツ交流会の対象校は、札幌視覚支援学校および岩見沢高等養護学校の二校で、車いすカーリングなどの体験・交流会を行う。また、後志など七指定地域の特別支援学校で障がい者トップアスリートの講演・体験談、体験会を実施する。

　同事業は、障がいのある子どもと障がいのない子どもが一緒に障がい者スポーツを行うことや、障がい者トップアスリートの体験談を聞くなどして、スポーツを通した交流および共同学習を実施するもの。

　本年度は、実施校の校長や障がい者アスリート所属法人関係者、道教委関係者からなる事業推進会議を年三回開催する。過日開かれた第一回会合では、事業の方向性などを検討し、事業の柱である、①障がい者スポーツ交流会②障がい者トップアスリート講演・体験会―の取組内容を協議した。

　①の対象校は、札幌視覚支援と岩見沢高等養護の二校。

　札幌視覚支援では、年五回程度、交流校とのブラインドサッカー体験および交流会やブラインドサッカーチームとの対戦を実施する。七月中旬には札幌市立山鼻小学校でブラインドサッカーの体験交流会が行われた。また、児童生徒だけでなく、特別支援学校、弱視特別支援学校や交流校の職員にもブラインドサッカーになじみがないことから、八月四日には研修会も実施した。

　岩見沢高等養護は、車いすカーリング（フロアカーリング）による体験・交流会を年五回計画。十月から交流校との取組をスタートさせる予定。

　②では、後志、胆振、日高、桧山、留萌、宗谷、根室の七地域を指定。この地域に所在する特別支援学校と交流および共同学習を行っている小・中学校、高校を対象に、年一回、講演・体験会を実施する。

　また、来年一月には全道の幼稚園、小・中・高校および特別支援学校の教職員等を対象に成果発表会を計画。取組の成果や課題、障がい者スポーツを通した交流および共同学習の意義や今後の在り方について理解を広げていく。

　指定地域の障がい者トップアスリート講演・体験会の開催日程はつぎのとおり。

▽高等聾＝九月十四日―車いすバスケット

▽室蘭養護＝九月二十九日―車いすカーリング

▽平取養護＝八月二十三日―車いすカーリング（終了）

▽今金高等養護＝十月十九日―ブラインドサッカー

▽小平高等養護＝十一月十日―車いすカーリング

▽稚内養護＝十二月七日―車いすカーリング

▽中標津高等養護＝十二月九日―ブラインドサッカー

(道・道教委 2016-09-06付)