市立小・中の本年度スキー学習　中学校は９割が実施　保護者負担減へ用具リサイクルも―札幌市教委

（市町村 2016-09-07付）

　札幌市立小・中学校における本年度スキー学習実施予定校がまとまった。すべての小学校二百一校と、中学校の約九割に当たる八十六校で実施を予定。札幌市教委では多くの子どもたちがスキーに親しめるよう、ことしもサイズの合わなくなったスキー用具を回収し、提供するさっぽろっこスキーリサイクル事業を行うなど保護者負担の軽減を図っていく。

　小学校におけるスキー学習は、二十一年度から実施率一〇〇％となっている。一方、中学校では、十四年度の学習指導要領改訂で保健体育の授業時数が減ったほか、学校の小規模化に伴う体育教師数の減少などで一時はスキー学習実施校が全体の三割程度まで落ち込んでいた。

　市教委では、二十一年度から「雪・環境・読書」をテーマとした札幌らしい特色ある学校教育を展開し、「雪」ではスキー学習の充実に向けた取組を実施。中学校では二十二年度から実施校数が伸びており、二十四年度から現在まで約九割の中学校でスキー学習を行っている。

　また、二十四年度から完全実施となった中学校の学習指導要領では保健体育の授業時間が年九十時間から百五時間に増加。増えた時数をスキー学習に充てたところも多かったが、指導者確保のほか、スキー用具をそろえるなど保護者負担が課題となっていた。

　このため、市ではスキーインストラクターを派遣し、指導者を確保するための市立中学校・高校スキー学習支援事業、市教委ではサイズの合わなくなったスキー用具を回収し、提供するさっぽろっこスキーリサイクル事業を実施し、スキー学習の充実を図っている。

　なお、スキー学習以外では、歩くスキーを小学校十三校と中学校十四校で、スケートは小学校六校と中学校七校で実施する予定。カーリングは小・中学校ともに一校、リュージュは小学校一校、スノーシューは小学校九校と中学校一校、スノーボードは中学校一校で行う予定となっている。　

(市町村 2016-09-07付)