小学校3科目で全道平均超え 釧路市教委が全国学力調査結果を公表(市町村 2016-10-07付)
【釧路発】釧路市教委は六日、全国学力・学習状況調査の結果を公表した。本年度から平均正答率の数値で提示。小学校では、国語A・B、算数Aが全道平均を上回ったほか、算数Bでも全道平均との差が縮まった。一方で、中学校は全科目で全道平均を下回った。特に、国語Bは全道平均より三・七ポイント低かった。
◆本年度から数値公表
小学六年生と中学三年生を対象に国語・算数(数学)で実施している同調査について、市教委では昨年度まで、全道平均との正答率の差を六段階で示していた。今回からは、市民に分かりやすいよう、市立学校の平均正答率、および国立・私立学校を含めた市全体の平均正答率を数値で公表することとした。
市立学校の平均正答率をみると、小学校では、国語Aが全道平均より二・一ポイント高い七三・一%、国語Bが全道平均より〇・五ポイント高い五六・五%、算数Aが全道平均より〇・八ポイント高い七六・一%となった。算数Bは全道平均を〇・一ポイント下回り、四四・四%だった。二十五年度以降の推移をみると、各教科とも改善傾向にあり、特に国語Aは、全国平均を〇・二ポイント上回った。
一方で、中学校をみると、すべての科目で全道平均を下回った。国語Aは一・二ポイント低い七三・九%、国語Bは三・七ポイント低い六一・三%、数学Aは一・七ポイント低い六〇・一%、数学Bは二・五ポイント低い四〇・八%だった。
また、小学校二十六校および中学校十五校における、各校個別の平均正答率と全道平均とを比較した「全道平均との比較達成状況」を公表。全道平均より五ポイント以上上回った学校は、小学校では国語A七校、国語B六校、算数A五校、算数B四校、中学校では国語A三校、国語B二校、数学A二校、数学B二校だった。一方で、五ポイント以上下回った学校は、小学校が国語A二校、国語B二校、算数A二校、算数B四校、中学校が国語A一校、国語B六校、数学A二校、数学B二校だった。
家庭での学習習慣は、小学校で一日一時間以上勉強する児童の割合は全道に比べてやや低く、中学校では一日二時間以上勉強する生徒の割合が全道よりやや高かった。
市教委では、「中学校の平均正答率が低い原因を検証したい。各校とも結果に基づき授業改善を行い、子どもたち一人ひとりに確かな基礎学力を身に付けさせてほしい」と話している。
十一月には正答率が低いまたは無解答率の高い設問などを分析した報告書をまとめる予定。
(市町村 2016-10-07付)
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