札幌聖心女子学院高ＳＧＨ研究発表会　ユニークな提案、続々と　指定校５校集い公開討論

（学校 2016-10-12付）

グローバルリーダー育成に向けた取組の成果を発表した

　札幌聖心女子学院高校（阿部益太郎校長）は九月三十日、同校でＳＧＨ研究発表会を行った。一～三年生の授業公開のほか、道内のスーパーグローバルハイスクール（ＳＧＨ）指定校五校による公開ディスカッションを実施。グローバルリーダー育成に向けた日ごろの取組の成果を発表し合った。

　文部科学省では、急速にグローバル化が加速する現状を踏まえ、社会課題に対する関心と深い教養に加え、コミュニケーション能力などの国際的素養を身に付け、国際的に活躍できる人材を高校段階から育成することを目的にＳＧＨを展開している。

　同校は二十六年度に指定を受け、五年間の実践研究に取り組んでおり、ことしで三年目を迎える。

　公開ディスカッションは、同校の生徒が「グローバルリーダーに関して、同年代のＳＧＨ校の生徒はどのように考えているのか」と疑問を抱き、他校に呼びかけて実施したもの。互いに情報共有をすることで、今後のＳＧＨ校としての取組を一層充実させることが目的。「グローバルリーダーに求められる力とは」をテーマに、各校がそれぞれ「○○力」として三つを提起し、全体で北海道のＳＧＨ指定校として求められている力とは何かについて合意形成を行った。

　開会に当たり、阿部校長があいさつ。参加した各校に謝辞を述べた上で、「ともに議論し、対話のうちに振り返り、分かち合って新しいプランを生み出すことを楽しみにしている」と呼びかけた。

午前中は同校の取組を紹介したほか、一年生が「人との共生」をテーマにした探究学習およびフィールドワークの成果を報告した。二年生は「自然との共生」をテーマにディスカッション。三年生のポスターセッションでは、「人との共生」「自然との共生」のいずれかをテーマにプレゼンテーションを行った。

　午後からは、道内の五校の生徒による公開ディスカッションを実施＝写真＝。同校のほか、札幌開成中等教育学校、登別明日中等教育学校、札幌日本大学高校、立命館慶祥高校の生徒計十人が参加した。

　はじめに、各校がアイデアを発表。「知識力」「行動力」などのほか、「交渉力」と「信用を得る力」をかけ合わせた造語「交信力」といったユニークな提案がみられた。

　続いて、提起されたアイデアをもとにディスカッション。各校の意見をすり合わせ、最終的に必要な力を「順応力」「把握力」「交信力」「実行力」「日本人力」の五つにまとめた。

　公開ディスカッションを終え、道教委学校教育局高校教育課普通教育指導グループの小西晃主査は「正解がない問いに対して、全員で正解をつくっていく新しい学びの形をみることができた」「これからも、様々なものをインプット・アウトプットするために、いろいろなことに挑戦してほしい」と講評した。

(学校 2016-10-12付)