札幌啓成高創立５０周年記念式典　つぎの半世紀へ力強く　１２００人出席し門出祝う

（学校 2016-10-14付）

「札幌啓成高は、つぎの５０年を歩んでいく」と宣言した

　札幌啓成高校（鈴木晃校長）の創立五十周年記念式典が八日、札幌市内のわくわくホリデーホールで執り行われた＝写真＝。来賓、同窓会員、在校生など約一千二百人が出席。開校以来五十年の歩みを振り返るとともに、鈴木校長が校歌の一部を引用し、「“われらの行手　希望あり”を信じて、札幌啓成高はつぎの五十年を歩んでいく」と力強く宣言した。

　同校は昭和四十一年、札幌南高校の校舎を仮校舎として、一学年普通科十クラスの高校として開校。翌四十二年には現在の厚別区下野幌地区に新校舎完成とともに移転。四十三年には理数科が設置され、現在まで二万人近くの卒業生を送り出している。

　式典では鈴木校長が同校の歴史や、創立期の学校基盤づくりをスタートさせた関係者の教育理念、熱い情熱を説明。「理数科では、科学技術系人材の育成を柱として、自然科学における新たな可能性や価値を創造する基礎としての学びを目指す。普通科では、二十一世紀が真に豊かに発展するための文化における価値の探究を通して、持続可能な社会を実現するための学びを目指す。そして、理数科と普通科の協働作業によって啓成の学びが成立する」と同校の学びの理念を強調した。

　また、「生徒の皆さんは、この学びを基礎として、これから人生で直面する様々な課題を乗り越え、希望にあふれた社会づくりを目指してほしい。校歌の“われらの行手　希望あり”を信じて、つぎの五十年を歩んでいく」と式辞を読み上げた。

　続いて、記念事業協賛会の田中芳章会長は生徒に向け、「絆という言葉を知っていると思う」呼びかけ、「人間は決して一人では生きていけない。我々は人とのつながりの中で、勉学、仕事、そしてプライベートを過ごすことになる。同校のつながりを縁として、同窓会の絆を活用してほしい」と語りかけた。

　また、来賓としてあいさつに立った道教委の中村隆信委員は「この記念すべき日を契機に、先輩方の歩みを振り返るとともに、校訓である“剛健　礼譲”という言葉に込められた意味を今一度しっかりと胸に刻んで、同校での学びを人生の羅針盤にして、未来という道なき大海原にしっかりと歩き出してほしい」とエールを送った。

　最後に、在校生を代表して山地実香生徒会長が「私たちは、この社会に真剣に向き合い、かかわり、貢献していくことが求められている。それに応えるためには今の学びと経験が重要。自分を高め周りを高める努力をしていかなければならない」と決意を語った。

　また、「伝統を引き継ぐと同時に新たな発見をし、挑戦し、いつまでも発展し、輝き続ける学校であることを願う」と母校の発展に期待を寄せた。

　開会式終了後は、同校放送部による学校紹介、スーパーサイエンスハイスクールの実践・成果の発表のほか、吹奏楽部による記念演奏、記念講演を行い、五十周年の門出を祝った。

(学校 2016-10-14付)