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美瑛高キャリア教育推進事業―道教委指定　地域理解し活性化考える　「地域巡検」でアイデア出し合う
（学校 2016-10-14付）

「青い池」などを巡検

　【旭川発】道教委「キャリア教育・職業教育推進事業」の指定を受けている美瑛高校（横山昌明校長）は、学校全体で生徒の社会的・職業的自立に向けた能力等の育成に取り組んでいる。その一環として、九月二十三日に初の取組として一年生「キャリア探求」の授業で地域巡検を実施。生徒五十人が美瑛町内の観光名所を見て回った。そのあと、事後指導を行い、町の観光の在り方、地域活性化についてアイデアを出し合うなどして、地域への理解を深めていた。

　同事業は、社会的・職業的に自立するために必要な基盤となる能力や態度の育成に向けた学校全体での組織的なキャリア教育の充実を図るもの。二十七年度から三年間の指定を受けている同校は、本年度からキャリア教育に関する学校設定教科・科目「キャリア探求」を設けた。

　その一環として行った地域巡検は、町の主要産業である観光に着目し、高校生の視点から町の観光の在り方や地域活性化について考えることが目的。

　当日、生徒は町観光協会で協会担当者から町の観光業や観光名所、現在の課題について説明を受けた。増加している海外からの観光客による様々な問題が課題になっていることを学んだ。

　このあと、枯れた木々が青色の水辺に立ち幻想的な風景で知られる「青い池」、写真家の前田真三氏が開設したギャラリー「拓真館」、花々が咲き乱れる「四季彩の丘」などを巡検＝写真上＝。生徒は観光協会担当者の説明に耳を傾けながら、町の観光名所について理解を深めていた。

　九月二十七日には事後指導を行い、見回った観光名所を振り返りながらグループで町の観光の在り方、地域活性化についてＫＪ法を用いて意見交換＝写真下＝。「青い池は雨の日でも歩きやすい道を整備すべき」「外国人のマナーが問題となっている。町で農業を体験してもらうことで、日本の文化に親しんでもらっては」「写真撮影スポットをパンフレット等で分かりやすく示すことが必要」などのアイデアを上げていた。

　生徒たちは、「地元出身だが、町の観光地について良く知らなかったので、知ることができて良かった」「将来は保育士を目指しているが、自然とふれあう大切さを学ぶことができた。保育士の仕事に生かしたい」などと感想を述べていた。

　指導に当たっている森本鈴奈教諭は「キャリア教育の視点でみると、自分たちの地域を知ることは強みとなる。つぎの学習でインターンシップを行うが、今回学んだことを生かすとともに、将来へとつなげてほしい」と話している。