服務規律確保で道教委　職員への指導徹底要請　道立学校長・市町村教育長に通知等

（道・道教委 2016-10-19付）

　道教委は、十七日付で各道立学校長と札幌市を除く各市町村教委教育長に対し、「信頼される学校づくり」について通知・通達した。年休を取得した道立高校教員が、校地外の校門付近で自校生徒に安全保障法反対を求める職員団体の署名活動などを行った事案に対する措置。通知・通達では、職員団体活動であっても、職員には服務上の制約があることなどの指導を徹底し、服務規律の確保に万全を期すよう求めている。

　ことし四月、道立高校の教員二人が、年次有給休暇を取得し、学校敷地外の校門付近で、登校する生徒に対し、安全保障法に反対する署名への協力を求める、職員団体名が記載されたビラを配布。同日の放課後、下校する生徒に、署名の協力を求める声かけを行い、生徒二人が署名した。

　道教委は、今月六日の道議会文教委員会で、同事案の発生状況を説明し、該当する教員二人に訓戒措置を行ったことを報告。道立学校、市町村教委に通知・通達を発出する考えを表明していた。

　通知・通達では、同事案について、「年次有給休暇を取得し、学校敷地外で行っているとはいえ、公正かつ中立な立場で生徒を指導すべき教員として、政治的中立性を欠くと疑わしめる行為であり、教育公務員という職、学校および学校教育に対する生徒、保護者および地域住民の信用を損ねる」と指摘。

　「職員団体活動として行われる行為であっても、その構成員である個々の職員については服務上の制約があること、教育の信用を損ねる場合があることを十分理解の上、道民の誤解を招くことのないよう職員一人ひとりに対して指導を徹底し、服務規律の確保に万全を期す」ことを求めている。

　併せて、各教育局長に対し、適切な指導を求める通知を同日付で発出した。

(道・道教委 2016-10-19付)