第4回道教育推進会議開く 魅力ある学校づくり必要 小規模校の在り方で集中審議(道・道教委 2016-10-20付)
第四回道教育推進会議が十七日、道庁別館で開かれた=写真=。高校教育に関する新しい指針の作成に向け、本道の現状と課題の中から、小規模校の在り方を取り上げ、集中審議を行った。審議では、小規模校の在り方として、「魅力ある学校づくり」の重要性を挙げる意見が各委員から出された。また、新しい指針の作成に向けて検討する上で、同会議に高校教育専門部会を設置し、協議を継続していくことを決定した。
専門部会設置を決定
道教委は、十八年に「新たな高校教育に関する指針」を策定。人材育成の三つの視点と高校教育を推進する五つの方策を示し、それらに基づき、各種施策を推進している。
近年、高校教育を取り巻く状況に大きな変化がみられることから、指針に基づく施策の成果と課題の検証を進め、検証結果報告書を取りまとめた。
報告書では、「指針に基づく施策については、新たな対応や改善が必要な内容が多いことから、新しい指針を作成する」こととした。
新しい指針については、庁内の高校教育検討委員会や外部有識者で構成する検討会議で検討を進め、二十九年度末を目途に作成する。これらを踏まえ、道教育推進会議では、高校教育に関する集中審議を行うこととした。
本年度は、小規模校が道立高校全体の約半数を占めており、新しい指針の作成に当たって、小規模校の再編基準の緩和や教育環境の充実に向けた具体的な検討が必要と判断。この日の会議では、「小規模校の在り方」に焦点を絞り、特に、「小規模校の配置」「小規模校における特色ある教育活動」について審議した。
事務局が高校配置の考え方や小規模校の特色ある教育活動について説明。
続いて、北海道千歳リハビリテーション学院顧問の佐藤博明氏が講話を行い、高校教育の特色として、格差の拡大、私立高校の特色化、保護者の多様化を挙げた。
審議の中で、小規模校の在り方として、特に取り上げられたのが「魅力ある学校づくり」。
委員からは、「この部活動がしたいから、この高校を選ぶという生徒がいる。地元の生徒だけではなく、遠くから特急列車に乗って通う場合もある」「地域の経済・産業を中心に据えて考えてはどうか。例えば、漁業が中心の町であれば、漁業関係の職に就くため、地元を離れて勉強しなくても、地元の学校で漁業について学ぶことができる。それが、地域とのつながりの中で一番いい形では」「地元の高校に進学希望者のためのクラスをつくったり、個別指導を行ったりするなどして、都市部の高校に行かなくても、地元の高校から大学進学を目指せるようにすることで、地域に残る生徒もいるのでは」と、生徒の進路実現や部活動などに特化した学校づくりを求める意見が出た。
また、「地域で、本道を担う人材をどのように育てていくか、学校と市町村とが一体となって、計画段階から高校づくりに取り組む必要がある」「魅力ある学校づくりの一つとして、ICTを活用し、センター校に限らず、受けたい学校の授業を受けることができる環境づくりを特色として打ち出すことができる」などの声もあった。
また、会議では、新しい指針の作成に向け、高校教育専門部会を設置し、検討を進めていくことを決定した。
(道・道教委 2016-10-20付)
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