八雲養護の機能移転で道教委　道立・札幌市立併置へ　道医療センター併設校舎で

（道・道教委 2016-11-02付）

　道教委は、十月二十六日に開いた教育委員会会議で、八雲養護学校の機能移転等について決定し、一日の道議会文教委員会に報告した。北海道医療センター（札幌市）に併設される新たな校舎に、道立特別支援学校分校と札幌市立特別支援学校を併置し、道と札幌市がそれぞれ運営する。

　昨年六月、国立病院機構が、三～四年後を目途に八雲病院を廃止し、その機能を北海道医療センターと函館病院（函館市）に移転する計画を公表した。これを受け、道教委は、八雲病院に併設する八雲養護学校の在籍児童生徒について、教育環境の維持・確保に向けた検討を行ってきた。

　また、国立病院機構は、道医療センターに併設する新たな校舎の建設計画を提示。センター併設の山の手養護学校の対応と併せ、新たな校舎における学校の設置・運営方法などについて、道教委と札幌市教委が協議してきた。

　この結果、新たな校舎における学校について、当面、道立校と市立校を併置した上で、引き続き、道と札幌市がそれぞれ運営することとした。

　また、八雲養護学校の機能移転後の設置形態は、「道立特別支援学校の分校」とした。本校は、手稲養護学校を想定している。

　道立校、市立校ともに、障がい種別は病弱で、小学部、中学部、高等部を設置。

　道立校は、ことし五月現在、二十二人が在籍しており、機能移転後、北海道医療センターの新校舎十五人、函館病院五人と想定。函館病院への機能移転後の教育環境確保は、訪問教育などで対応する。

　道医療センター併設の同一校舎で、異なる設置者がそれぞれ学校を運営することになり、運営経費や教職員数など、行政効率の面で課題があることから、本年度内に、「道市による協議の場」を設置。二校の学校運営や学校間交流、将来的な学校運営の在り方などを検討する。

　今後は、二十九年度から設計・工事。三十二年度を目途に工事を完了し、機能移転を行う予定。

(道・道教委 2016-11-02付)