道小学校家庭科教育研究札幌大会　実験通し実感伴う学び　平岡中央小６年の授業公開

（関係団体 2016-11-02付）

寒い季節を快適に過ごすための工夫などに目を向けた

　道小学校家庭科教育連盟（新岡惠会長）は、十月中旬に札幌市立平岡中央小学校で開いた第五十四回道小学校家庭科教育研究大会札幌大会兼第十一回札幌地区小学校家庭科教育研究大会で、同校六年二組（五島麻央教諭、児童数三四人）の授業を公開した＝写真＝。実験を通し、実感を伴いながら学ぶ場を設定し、児童は、寒い季節を快適に過ごすための工夫などに目を向けた。

　授業の題材は「寒い季節を快適に」。寒い季節を快適に過ごすことについての関心・意欲・態度、創意工夫する能力、知識・理解を育てることを目指した。

　夏場には、「暑い季節を快適に」を題材に取り上げており、今回の題材と合わせて、二つの季節の快適な過ごし方を比較しながら学習。また、同連盟が掲げる研究の視点「生活をみつめることで疑問や気づきを生む教材化」「言葉や行動の変化を促す教師のかかわり」を生かして題材を構成した。

　この日の授業の目標は、「実験を通して、冷気を防ぎ暖気を逃さないことの効果に気づき、寒い季節を快適に住まうための工夫について自分なりの考えをもつことができる」。

　授業では、箱を使って組み立てたモデルハウスＡとＢを用意。Ａは、二枚の窓だけがあるもの。Ｂは、窓にカーテンを付けるなど、児童が室内を暖かくするための工夫を施した。

　児童は、八班に分かれ、二つのモデルハウスを冷却剤で冷やし、室内の温度を計測。また、中に手を入れて、温度の違いを体感した。

　五島教諭が、室内を暖かくするために何を工夫したかを質問し、児童は、「カーテンを付けて空気の層をつくり、暖かい空気を逃がさないようにした」などと答えた。また、「暑い季節を快適に」で学んだ内容をもとに、「前の授業では、熱い空気がこもらないように風の通り道をつくったけれども、今回は、その逆にしてみた」などと答える児童もいた。

　さらに、「換気口がほしい。空気を入れ換えないと気持ちが悪い」との声が出て、五島教諭が「空気の入れ換えも大事だよね。日光はどうだろう」などと発問。児童は、快適に過ごすために、保温性だけではなく、採光や換気の必要性にも目を向けた。

(関係団体 2016-11-02付)