記事通しアイヌ文化学ぶ　道ＮＩＥ研究大会で公開授業

（関係団体 2016-11-04付）

札幌市立盤渓小４年社会科の授業

　道NIE研究会（上村尚生会長）および道NIE推進協議会（髙辻清敏会長）は十月二十六日、札幌市立盤渓小学校で第二十一回道ＮＩＥ研究大会を開催。同校の一年生「道徳」、四年生「社会」の二授業を公開した。

　うち、四年生（児童数一八人）の「社会」の授業は関谷ひろの教諭が単元名「昔から今へと続くまちづくり」を担当＝写真＝。アイヌの人たちの文化や歴史、自然を大切にして生活していたことなどに気づかせる授業を展開した。五時間扱いの五時間目となる。

　冒頭、関谷教諭はアイヌの人たちが豊平川河川敷で行っている「アシリチェプノミ」の伝統行事を取材した新聞記事の写真の部分だけを子どもたちに提示。写真にはビルや大勢の見物客がいること、伝統的なアイヌの服装をしていることなどを子どもたちに気づかせた。その上で、記事を読ませ、伝統的な儀式をしていることを紹介。どういう儀式か、なぜ行っているのかについてアイヌの人々の文化、伝統、自然観について考察、発表させた。

　また、記事の中に書かれている主催者の談話から、アイヌの人たちの自然や神についての考え方や、伝統を受け継いでいってほしいとの願いを読み取らせた。

　後半は、記事を書いた記者の談話をビデオで視聴。記者の「アイヌの人たちの話は昔話ではない。みんなと一緒に暮らしている」といった言葉から、子どもたちに今まで学習してきたアイヌ文化などを振り返らせ、「これからもアイヌの人たちのことを勉強したい」「自然を大切にしていることをあらためて知った」などの発言を引き出していた。

(関係団体 2016-11-04付)