道高教組当面する運動方針(関係団体 2016-11-04付)
道高教組当面する運動方針
道高教組(國田昌男中央執行委員長)は、十月二十九・三十日に札幌市内の北海道高校教職員センターで開いた第二百三十二回中央委員会兼第三回支部代表者会議(二日付3面既報)で、当面する運動方針を決定した。概要はつぎのとおり。
【憲法と教育の条理に立脚した教育を実現する取組】
▽次期学習指導要領の批判的検討を行い、その本質を明らかにする取組を進める。また、子どもを教育の主体とする教育実践を積み上げ、学校内外で共有する。
▽職場討議資料『十八歳選挙権の実現を〝参加と共同の学校づくり〟の契機に』などを活用し、「主権者教育」について学習・議論し、実践を進める。
▽地域や民間団体と共同して教育にかかわる学習会やシンポジウムなどを開催し、憲法を守り生かすことと一体に、子どもたちの成長・発達を保障する教育について合意を広げる取組を展開する。十一月開催の「合同教育研究全道集会(全道合研)」、一月の「全国障害児学級・学校学習交流集会in北海道」では、様々な教育課題、実践について交流を深める。
【ゆきとどいた教育を進める取組】
▽国の責任による三十五人以下学級の前進、高校無償化の復活、給付型奨学金の創設などの要求項目と合わせて、その意義を広げながら、「教育全国署名」に全力で取り組むとともに、署名紹介議員の要請を行う。
▽自治体キャラバンに取り組み、教育の条理に基づいた教育財政の在り方について、地域と一緒に議論を進める。
▽就職連絡会が年内に発行する『めざせ!ディーセントワーク』等の資料を活用した労働者の権利教育に取り組む。
【教職員の命と暮らしを守る取組】
▼心身ともに健康で生き生きと働ける職場を目指して
▽校長に超勤解消とともに、「割り振り変更」や「週休日の振替期間の特例」の完全実施を求め、自らも率先して業務量を減らす工夫をする。
▽部活動の在り方を議論するとともに、現在の学校の実態に合った要求を分会・支部で議論する。
▽衛生委員会と連携し、校長に対し、ストレスチェック制度の職場分析結果を衛生委員会に提供し、職場改善につながる議論を行うよう求める。
▼賃金労働条件の改善
▽道人事委員会勧告を職場に知らせ、秋の賃金確定交渉に向けて署名と賃金闘争強化のための「五百円カンパ」に取り組む。
▽「能力評価」の自己評価は、校長の「評価結果」が二〇一八年一月の昇給に「活用」されることから、職場全員が気持ちよく仕事できるような「評語」の付け方やコメントの書き方を分会・支部で議論する。
▽給食調理員(非常勤)の「時間外勤務手当」を、スムーズに支給させる。
▽定年退職者の「希望」に寄り添い、校長交渉・話し合いを行う。
【国民共同の取組】
▼「戦争法」廃止・立憲主義回復を目指す「新たなステージ」のたたかい
▽憲法尊重擁護義務を負う教育公務員として、未来を担う子どもたちへの主権者教育の実践を旺盛に進めるとともに、地域における「憲法出前授業」の講師活動など、憲法を学び、守り、生かす運動でも、積極的な役割を果たしていく。
▽「非常事態条項」などを掲げての、衆参の憲法審査会での改憲手続き加速に反対し、自民党改憲草案の危険性を学ぶ学習会や、「九条の会」などの職場、地域での取組を進める。
▽教育や報道、言論への統制が強まる危険な情勢を広く世論に訴え、教育・報道・言論の自由を守る取組を広げ、全教が呼びかける「11・5大集会」(東京)への代表派遣や地域、道段階での集会開催などに、地域の広範な人々とともに取り組む。
▼台風被害からの復旧、貧困と格差の拡大、原発再稼働に反対し、憲法と教育・暮らし・地域を守る国民運動・道民運動へ
▽災害からの復旧・救援の取組やボランティア、全道のJR路線と地域を守る運動・活動を道労連や「明るい会」とともに進める。
▽教職員の長時間労働固定化にもつながる「残業代ゼロ法案」や原発再稼働、TPP国会承認、沖縄の新基地建設などを許さず、憲法と暮らし・教育を守る運動を各界の広範な人々とともに進める。
▽福島の被災者支援、復興を目指す運動を職場の内外で継続し、泊原発再稼働、「核ゴミ」施設建設に反対し、原発のない安心な北海道を目指す新しい道民運動を広範な人々と進める。
▽核兵器廃絶「新署名」を広げ、核なき世界を目指す取組をさらに前進させる。
【組織強化・拡大の取組】
▼職場活動を活性化させ、高教組の存在を未組織者に
▽職場要求アンケートの結果を職場で議論しながら、諸課題に真っ正面から立ち向かう組合員の姿を明らかにし、「見える組合活動」を進め、高教組への信頼を広げる。
▽「未来プロジェクト・ゆいま~る」を軸に、すべての支部・分会が組織拡大を重要な課題として位置付け、職場を基礎に対話の中から組合への加入を広げる。
▽道教組と一層の連携による力強い活動の構築を目指す。
▼「あなたをひとりにしない」全教共済を切り口に
▽「ゆいま~る」の取組支援費も視野に、各共済の加入目標実現や自主共済運動を進める学習運動に取り組む。
▽共済制度の「助け合い」の精神や、全教共済の優位性を、とりわけ、青年教職員を重点として職場に広め、加入者促進に結び付ける。
(関係団体 2016-11-04付)
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