実践の成果と課題共有　道高校総合学科研究大会

（関係団体 2016-11-07付）

総合学科教育のさらなる充実に向け研鑚

　【岩見沢発】道高校長協会総合学科部会（川崎義明部会長）は十月中旬の二日間、美唄尚栄高校で二十八年度第十七回道高校総合学科教育研究大会を開催した＝写真＝。全道の総合学科校から約八十人が参加。全体会や研究協議を通し、総合学科教育のさらなる充実に向けて研鑚を積んだ。

　開会式では川崎部会長があいさつ。次期学習指導要領に対応した教育課程の編成に向け、①教育課程および系列の課題点の洗い出しと対応②単位制にふさわしい教務内規の検証③英語力向上に向けた対策―への取組を進める必要性を指摘。「総合学科特有の課題等について横の連携を密にし、取り組んでいく必要がある」と述べた。

　続いて、来賓として髙橋幹夫美唄市長、道教委新しい高校づくり推進室の相馬哲也参事（改革推進）が登壇。相馬参事は、総合学科校の周知を図るため、地域や中学校と連携していく必要性などを挙げ、「皆さんの英知を結集して課題の解決策を検討し、各学校の活性化につなげてほしい」と述べた。

　美唄尚栄高の小林為五郎校長は「道内総合学科校に勤務する先生方にとってはもちろん、本校の教職員、生徒にとっても今後につながる、つなげる大会になれば」と期待した。

　全体会では、相馬参事が総合学科における現状と課題に関して説明。参加各校の代表者が各校における教育課程の編成や学力向上の取組、地域との連携事業などを説明した。

　二日目、三つの分科会ごとに研究協議を実施。第一分科会では浦河高校の佐藤友洋教諭が「浦河高校の教育課程編成実践について」、第二分科会では斜里高校の高橋賢司教諭が「小規模総合学科の特色ある取組」、第三分科会では美唄尚栄高の松田順子教諭が「本校のキャリア教育」と題し、それぞれ研究発表を行った。

　閉会式では、美唄尚栄高生が地元のアスパラを活用したパンやケーキなどの商品開発の活動と成果を報告。小林校長は「生徒の可能性は無限。各学校の取組を生かして生徒の支援を充実させ、横の連携を一層密にしていきたい」と締めくくった。

(関係団体 2016-11-07付)