共生社会実現のけん引役に 道特協が経営研究旭川大会開く(関係団体 2016-11-08付)
「一人ひとりの教育的ニーズに応え、豊かに生きる力をはぐくむ特別支援教育の推進と充実」を主題に開催
【旭川発】道特別支援学級設置学校長協会(=道特協、髙村誠会長)は一日から二日間、旭川トーヨーホテルで第四十一回経営研究会旭川大会を開催した=写真=。大会主題は「一人ひとりの教育的ニーズに応え、豊かに生きる力をはぐくむ特別支援教育の推進と充実」。全道から約二百五十人が集い、共生社会の実現に向け、校長がリーダーシップを発揮する学校経営の在り方を考えた。
旭川地区特別支援学級設置学校長協会(=旭特協、岡村好弘会長)が主管。
初日は、全道理事研修会やレセプションを行った。
二日目、開会あいさつに立った髙村会長は、ことし四月から施行された障害者差別解消法にふれ、「障がいを抱える児童生徒本人と保護者への合理的配慮について、どのような支援が必要か合意形成を図る特別支援教育が求められている」と指摘した。
次期学習指導要領改訂にも言及し、「こうした動向を注視しながら、一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を提供できるよう、校長として資質向上に努めリーダーシップを発揮することが求められている」と強調。「本大会で皆さんが学び合うことで、各校の課題解決につなげ、本道の特別支援教育の発展に寄与していきたい」と述べた。
次いで、実行委員長を務める岡村会長があいさつに立ち、「共生社会の実現を目指すインクルーシブ教育の推進が求められている中、子ども一人ひとりの学びの連続性をとらえた特別支援教育を充実させていくことが必要。校長がリーダーシップを発揮しその推進役となるべき」と主張。「本日の分科会で活発な情報交流を行い、あすからの学校経営に生かしてほしい」と呼びかけた。
来賓あいさつとして、道教委の西村泉教育指導監と旭川市教委の小池語朗教育長が登壇。特別支援学級および在籍する児童生徒が増加傾向にあることから、特別支援教育の充実の必要性を指摘。大会の成果がその充実につながるよう期待を寄せた。
このあと、全体研修に移り、西村教育指導監が「特別支援教育の推進と学校経営」と題して講演した。特殊教育および特別支援教育の歴史を解説したほか、個別の教育支援計画、校内研修プログラムなどの活用を呼びかけた。
インクルーシブ教育システムの構築に向けた留意点として、「医療、保健、福祉、労働等の機関との連携強化」「障がいのある子どもが地域社会の中で同世代の子どもや異世代の人々と活動」「障がい者理解の推進」の三点を挙げた。その上で、自校の実態を把握し困っている子どもの視点に立って、校長としてリーダーシップを発揮し適切な学校経営を行うよう求めた。
講演後は、①特別支援学級等における特別支援教育の充実と学校経営の在り方②教職員の意識改革および支援体制の構築と学校経営の在り方―の二つのテーマで分科会を実施した。
①では、函館市立尾札部中学校の濱谷操校長が「交流および共同学習の在り方と教育課程の編成にかかわる校長の取組」、京極町立京極小学校の木村和義校長が「個別の指導計画・個別の教育支援計画の活用と一貫した指導支援にかかわる校長の取組」と題して提言した。②では、妹背牛町立妹背牛小学校の柳谷直明校長が「教職員や特別支援教育コーディネーターの専門性・資質向上にかかわる校長の取組」、帯広市立広野小学校の伊賀真美校長が「学校間・校種間・関係機関との連携による校内支援体制の充実にかかわる校長の取組」について発表した。
(関係団体 2016-11-08付)
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