豊かな社会参加目指して　道特別支援振興・ＰＴＡ合同大会

（関係団体 2016-11-08付）

体験発表や講演、分科会などを行った

　【岩見沢発】第五十一回道特別支援教育振興大会・第四十一回道特別支援教育関係ＰＴＡ研究大会・第十六回合同大会が十月下旬の二日間、岩見沢市民文化会館・文化センターまなみーるで開催された。大会主題は「障がい児・者の豊かな社会参加を求めて～生きる力を育む家庭・学校・地域社会の支援の在り方」。約四百人が参加し、分科会・講演等を通して共生社会の在り方について考えを深めた。

　全国特別支援教育推進連盟、道特別支援教育関係ＰＴＡ連絡協議会、道特別支援学校長会、道特別支援学級設置学校長協会主催。道教委、岩見沢市教委、美唄市教委、夕張市教委、南幌町教委、雨竜町教委、道特別支援学級教育研究連盟などが後援。

　大会では、大会主題のもと、①卒業後の生活の充実を目指した発達支援の推進②障がい児・者が地域の中で安心して暮らすための連携支援の推進③地域の中で豊かに生きるための地域活動（ＰＴＡ活動）の推進―を大会課題に設定した。

　開会式では、道特別支援教育関係ＰＴＡ連絡協議会の野津寿行会長があいさつ。ことし四月の障害者差別解消法施行によって、「社会の合理的配慮のもと、障がい者の豊かな生涯学習と社会参加が加速化していくことを確信している」とその意義を強調。「発展的な議論のもと、互いに交流を深め、子どもたちの明るい未来のための実りある大会になれば」と述べた。

　また、来賓として道教委の柴田達夫教育長、岩見沢市の松野哲市長があいさつした。

　午後に実施した顕彰式では、北海道の特別支援教育の充実に寄与したＰＴＡ役員に野津会長が表彰状を手渡し、功績をたたえた。

　次いで、道内特別支援学校の卒業者四人による体験発表を実施。社会参加と自立に向けた自身の体験、将来の夢を発表した。分科会では、発達支援、連携支援、地域活動の三部会に分かれて研究協議を行った。

　二日目、日本理化学工業㈱の西川一仁常務取締役が「人を幸せにする経営～障がい者雇用から学んだこと」と題して講演した。

　西川氏は、働くことで、「“ほめられ、人の役に立ち、人から必要とされる”という人間の幸福を獲得できることを障がい者から学んだ」と振り返り、「障がいというのは、障がい者ではなく、その障がいに合わせた仕組みづくり、工夫ができない我々の側に問題があるということを自覚すべき」と述べた。

(関係団体 2016-11-08付)