雪に関する教育課程研究実践　５校が様々な学習活動　１２月から本格化―札幌市教委

（市町村 2016-11-25付）

　札幌市教委の二十八年度雪に関する教育課程研究実践校事業では、研究実践校の五校が十二月から本格的に学習活動を行う。総合的な学習の時間や社会科など様々な教科や領域で研究に取り組む予定。雪を活用した学習活動の構築や教育課程への位置付けについて実践研究を進めていく。

　札幌市では、札幌らしい特色ある学校教育として「雪」「環境」「読書」の三つのテーマを掲げている。

　同事業では、雪を活用した学習活動の構築や教育課程への位置付けについて実践研究。研究実践校が集まり、連絡会議を実施するほか年度末には研究の成果をまとめるなど情報発信を行っている。

工夫凝らし実践

　本年度は和光小学校、屯田北小学校、真駒内公園小学校、発寒西小学校、米里中学校の五校が、研究実践校となっている。

　このうち、米里中では前年度より生徒がグラウンドに排雪された雪をビオトープ周辺まで運ぶグラウンド排雪活動を展開。雪かきをすることで生徒の体力向上のほか、堆積した雪の融雪水でビオトープの渇水を防ぐなど、雪を活用した環境教育へとつなげている。

　本年度も引き続き実施する予定で、様々な教科や領域で全校生徒が雪に関する学習活動に参加できる取組を研究していく。

　また、真駒内公園小では、毎年三年生が校区内の町内会行事「雪あかりキャンドルロード」に参加し、会場の公園内で雪像を作るなどの交流を続けている。本年度も三年生が同行事に参加する予定で、地域住民とのふれあいによる自尊感情の高まりをねらっていく。

　このほか、和光小では雪に親しむ活動や地域とのかかわりを生かした活動を実施する予定。低学年や中学年、高学年での活動を通して雪に関する六年間の指導計画を作成する。

　屯田北小は、三年生が冬の防風林を探検するほか、五年生が利雪や除排雪などをテーマに探究学習を行うなど全学年で研究に取り組む予定。発寒西小では四年生が「世界一の札幌の冬」をテーマに降雪量やスキー場など各自の問題意識に沿って調べ学習をし、発表する予定となっている。

(市町村 2016-11-25付)