【解説】来春大卒者の就職内定状況
(解説 2016-11-28付)

 来春卒業予定の大学生の就職内定率は十月一日時点で七一・二%と、前年同期に比べ四・七ポイント増加したことが厚生労働省と文部科学省の調査で分かった。前年は大学四年の八月だった採用面接の解禁がことしは六月に前倒しされた影響もあり、二年ぶりに増加した。調査が始まった平成八年以降では、九年の七三・六%に次ぐ高水準となった。

 両省は、全国の国公私立大学・短大、高等専門学校、専修学校の中から抽出した百十二校、六千二百五十人を対象に、内定状況を調査した。

 大学生の就職内定率は、前年同期比四・七ポイント増の七一・二%と、二年ぶりに増加した。男女別では、男子が三・五ポイント増の六九・三%。女子は六・四%増の七三・六%と、過去最高を更新。

 卒業予定者のうち就職希望者の割合を示す就職希望率は、一・〇ポイント増の七九・七%と、過去最高だった前年を更新した。

 国公立大が一・〇ポイント減の六七・六%、私立大が六・六ポイント増の七二・四%。文・理別では、文系が五・五ポイント増の七一・四%、理系が一・五ポイント増の七〇・七%だった。

 地域別では、関東が三・九ポイント増の七九・七%で最も高く、以下、近畿が七・八ポイント増の七五・六%、北海道・東北が五・六ポイント増の六八・五%、中部が二・七ポイント増の六六・三%、九州が八・一ポイント増の六一・六%と続き、二・八ポイント減と唯一前年を下回った中国・四国は四五・〇%と、五割に届いていない。

 大学以外では、短大が八・四ポイント増の四一・六%、高専が一・四ポイント増の九五・七%、専修学校(専門課程)が五・六ポイント増の五三・八%となっている。

(解説 2016-11-28付)

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