【解説】私立学校の耐震改修状況―文科省(解説 2016-11-18付)
文部科学省は、二十八年四月一日時点の全国私立学校施設の耐震改修状況調査結果を公表した。幼・小・中・高校など全校種の耐震化率は、前年同期比二・九ポイント増の八六・四%だった。耐震化の要否を判定する上で必要な耐震診断の実施率は、七八・六%で二・三ポイント上昇した。
調査は、私立の幼・小・中・高校、中等教育学校、特別支援学校の二階建て以上または延べ床面積が二百平方㍍以上の校舎(園舎)、屋内運動場、寄宿舎(いずれも非木造)計二万七百四十六棟を対象に実施。
全校種の耐震化率は、前年同期比二・九ポイント増の八六・四%(一万七千九百二十五棟)、耐震診断実施率は二・三ポイント増の七八・六%だった。耐震化率を校種別にみると、幼稚園・幼保連携型認定こども園が二・八ポイント増の八六・六%、小学校が〇・六ポイント増の九七・〇%、中学校が二・三ポイント増の九四・六%、高校が三・三ポイント増の八四・四%など。
道内の私立学校(六百十五棟)の耐震化率は、前年同期比一・二ポイント増の七五・六%(四百六十五棟)で、全国に比べ一〇・八ポイント低く、都道府県別では全国四十四位にとどまった。耐震診断実施率は、〇・四ポイント増の六三・七%。耐震化率の内訳は、幼稚園・幼保連携型認定こども園が二・三ポイント増の八〇・五%、小・中・高校は〇・四ポイント増の六九・〇%。全国に比べ幼稚園・幼保連携型認定こども園は六・一ポイント、小・中・高校は一七・一ポイントそれぞれ低かった。
同時点の道内の公立幼稚園・幼保連携型認定こども園の耐震化率は七七・四%で私立と同水準だったが、公立の小中学校は九三・〇%、高校は九七・五%となっており、私立の整備の遅れが目立つ結果となった。
(解説 2016-11-18付)
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