【解説】非正規司書、年収200万円以下は9割(解説 2016-11-17付)
公立小・中学校の学校図書館で司書などとして働く非正規職員の九割は年収二百万円に満たないことが、全日本教職員組合(全教)が行ったアンケート調査で分かった。低待遇の一方で、九五%近くの人が仕事にやりがいがあると答え、三人に二人は正規採用を希望していることも分かった。
調査は、昨年十一月からことし三月にかけて、全教の都道府県組織を通じ、公立小・中学校の学校図書館の非正規職員に直接依頼。全国三百七十七人から回答を得た。
時間単価をみると、「七百五十一~八百円」が二七・八%で最も多く、「八百五十一~九百円」が一九・一%、「八百一~八百五十円」が一六・一%、「九百五十一~一千円」が一五・四%と続き、半数以上が「七百五十一~九百円」となっている。
年収については、「五十一~百万円」が五一・七%にのぼり、「百~百五十万円」が二二・三%と、回答者の九一・八%が年収二百万円以下だった。
各種手当の支給(複数回答)では、交通費が五一・二%と半数を超えたものの、期末勤勉手当は一〇・九%にとどまり、「なし」という回答も三二・九%あった。 勤務日数(複数回答)では「週五日」が六四・二%、勤務時間数(同)では「六~八時間」が六二・九%で、それぞれ最も多かった。
また、「今の仕事にやりがいがあるか」との問いに、九四・七%が「ある」と回答。正規職員の任用も六二・九%が希望している。
調査結果を受け、全教では国や自治体に対し、①学校図書館への人的配置に向けた予算措置・予算の大幅増②最低時給一千円の実現③各種手当の支給(交通費は自宅から勤務地まで実額支給)④全小中学校の学校図書館・図書室への専任・専門・正規の人的配置―などを求めていく方針だ。
(解説 2016-11-17付)
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