北理研札幌支部が研究大会開催　教育充実目指し研鑽　日新小３～６年生の授業公開

（関係団体 2016-12-09付）

６年２組「てこのはたらき」の授業

　道小学校理科研究会（村上力成会長）は十一月下旬、札幌市立日新小学校で第二回札幌支部理科教育研究大会を開催した。三～六年生の授業を公開したほか、授業・学年別分科会を実施。理科教育の充実に向け、研鑚を深めた。

　同会は研究主題を「仲間と共に自然を見つめ、学ぶ喜びを生み出す問題解決」と設定。札幌支部では重点として、「子どもの分かり方が位置付く単元構成」「自然認識を深める仲間とのかかわり」―の二点を据えて研究を進めている。

　この日は全体会に先立ち、授業公開を実施。三～六年生の八授業を公開した。

　このうち、六年二組の「てこのはたらき」（和田諭教諭、児童数三〇人）は、十時間扱いの三時間目。本時の目標を「左右のおもりの数を変えて棒を水平にする活動を通して、左右でおもりの数が違ってもつり下げる位置を変化させるとつり合うことに気づき、おもりの数と支点からの距離の関係を考えることができる」と設定した。

　前時までの学習で児童は、おもりの数は同じでもおもり以外の要因で棒が傾くことを学んでいる。

　和田教諭は左右でおもりの数が違っても、棒を水平につり合わせられるか問いかけ、班ごとに実験を行わせた。

　棒とおもりを使った実験を実施。水平につり合った班に対しては支点の距離やおもりの数を変更させた。

　全体交流では、左右でおもりの数の差がある事例を多く発表させるなど、棒を水平にするには支点からの距離がかかわっていることに気づかせた。

　また、おもりの数と支点からの距離を簡単な比で板書。おもりの数と支点からの距離のかかわりが見いだせるように工夫を凝らした。

　全体会では、村上会長があいさつ。「日新小の皆さんとともに問題解決の在り方を学ぶことができた」と感謝の気持ちを述べたほか、参会者に対して分科会では子どもの問題解決の姿について活発に協議するよう求めた。

　また、来賓祝辞では札幌市教委教育課程担当課の小林明弘企画担当係長が登壇。「このあとの研究協議では、日新小の子どもたちが主体的に事物・現象にかかわっていた姿をもとに、具体的かつ熱心な討議をお願いする」と述べた。

　このあと、授業分科会や学年別分科会を実施した。

(関係団体 2016-12-09付)