道高教組・道教組が職場実態調査 超勤1日3~5時間は4割 仕事量の多さ、部活など要因に
(関係団体 2016-12-05付)

 道高教組(國田昌男中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は、全道の小・中学校、高校、特別支援学校の教職員を対象に実施した「2016全道職場実態・要求アンケート」結果を公表した。一日平均の時間外労働「三~五時間」の教職員が四割を占め、その理由として、「仕事量が多い」「授業準備・教材研究」「部活動・少年団指導」などが挙げられた。道高教組・道教組では、「長時間過密労働に追われる学校現場の実態や、それらを早急に解消してほしいという切実な要求が浮かび上がっている」と分析し、労働環境改善に取り組んでいくとしている。

 アンケート調査は、ことし七~九月、全道の小・中学校、高校、特別支援学校の教職員を対象に実施。一千六百二十人が回答を寄せた。

 調査結果をみると、土日・祝日などに丸一日の休みを「とれている」「ほぼとれている」教職員が五八%いる一方、「全くとれていない」との回答が一三%あった。

 年代別では、五十代以上が「とれている」「ほぼとれている」六五%、四十代が五六%、三十代以下が五二%と年齢が下がるにつれ、割合が低くなった。

 校種別では、特別支援学校が「とれている」「ほぼとれている」九一%なのに対し、小・中学校が五五%、高校が四九%という状況。高校では、「全くとれていない」教職員が一七%いた。

 一日平均の時間外労働時間は、「三~五時間」が四一%と最も多く、「一~二時間」三五%が続く。「六~八時間」「九時間以上」も八%いた。

 年代別では、若年層ほど時間外労働が多く、三十代以下は「三~五時間」五三%。

 校種別では、小・中学校が「三~五時間」五一%と半数を超え、高校が四二%、特別支援学校が二七%となっている。

 時間外労働が発生する主な理由は、「仕事量が多い」「授業準備・教材研究」「部活動・少年団指導」「分掌作業」「会議・打ち合わせ」の順で多かった。

 時間外労働の理由の一つとして挙げられている「部活動・少年団指導」に対し、「負担」と感じている教職員は四五%を占めた。

 年代別では、三十代以下の四三%、四十代の四九%、五十代以上の四四%が「負担」と回答。

 校種別では、小・中学校の四六%、高校の五三%、特別支援学校の二一%が「負担」を感じているとした。

 また、学校・職場で改善を求めること、実現してほしいことには、「教員免許更新制度の廃止」「賃金・諸手当の改善」「長時間過密労働の解消」「査定昇給制度の廃止」「部活動・少年団の負担軽減」などが挙げられた。

 道高教組・道教組は、アンケート結果について、「長時間過密労働に追われる学校現場の実態や、それらを早急に解消してほしいという切実な要求が浮かび上がっている」と分析。「現場の実態と諸要求を道教委にぶつけながら、教職員も子どもたちも笑顔で楽しく過ごせる学校・職場となるよう取組を進めていく」としている。

(関係団体 2016-12-05付)

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