渡島小中校長会40周年記念研究大会 適切な指導心がけて 日ハム・白井コーチ招き講演
(関係団体 2016-12-01付)

渡島小中学校長会40周年・白井コーチ
講演する白井コーチ

 【函館発】渡島小中学校長会(川野真一会長)は十一月十九日、フォーポイントバイシェラトン函館で渡島小中学校長会統合四十周年記念研究大会を挙行した。研究主題は「未来に向かって心豊かにたくましく生きる子どもを育てる渡島小中学校教育の推進~ふるさとを愛し、ともに支え合い、新しい時代を担う深い学びを育む学校経営」。課題別分科会や北海道日本ハムファイターズ内野守備走塁コーチ兼作戦担当の白井一幸氏の講演を通して、管理職としての資質・能力向上を図った。

 開会式のあと、新谷公康大会実行委員長が「第十五期二ヵ年継続研究一年目の取組について」の趣旨説明と研究提言を発表した。

 続いて、各会場で研究課題に沿って分科会を実施。「学校の教育力を高める人材の指導・育成はどうあるべきか」「経営ビジョンの実現を目指す学校の組織・連携はどうあるべきか」「社会に開かれた教育課程を進めるづくりはどうあるべきか」のテーマについて理解を深めた。

 このあと、渡島教育局の横山佳彦義務教育指導監が講評した。

 記念講演では、白井氏が「強い組織の作り方~人を育てるコーチング」と題して講演した。

 白井氏は、現役引退後、米大リーグのニューヨーク・ヤンキースにコーチ留学。帰国後、ファイターズのコーチとして五度のリーグ優勝、二度の日本一に貢献した。今回、これらの経験を踏まえ、コーチングの方法を交えながら、組織の在り方について説明した。

 ヤンキースでのコーチ留学時代を振り返り、「六軍の選手やグラウンドを整備する係員も、〝リーグで一番になろう〟という気持ちを強くもって、練習やグラウンド整備に臨んでいた。チームの目標を自分の目標にする必要性を強く感じた」と説明した。

 その上で、「重要なのは〝日本一になる〟という姿勢。意識は誰でももつことができる」というメンタルをもち続けることの大切さを指導し続けたことを明かした。

 最後に、指導者として必要なこととして、「オープンクエスチョンで、どうすれば選手が自分で考えるようになるのかを教えることが、最も重要」と述べ、管理職としての適切な指導に努めるよう呼びかけた。

◆子のために力を合わせて 記念式典挙行し130人出席

 研究大会後、統合四十周年記念式典を挙行した。会員など約百三十人が出席。渡島小学校長会と渡島中学校長会が統合してからの歴史を振り返るとともに、今後も渡島の子どもたちのために力を合わせていくことを誓った。

 はじめに、川野会長が式辞。SNS使用によるネットトラブルの増加など、教育現場をめぐる問題が多様化していることにふれた上で、「責任者としての資質・能力向上を図り、子どもの育成につなげることが我々の使命。社会に対応し、生き抜くことができる子どもの育成に向けて頑張ろう」と話した。

 続いて、統合三十周年以降の歴代会長に対する記念品贈呈に続き、来賓として渡島教育局の辻俊行局長と渡島教育委員会教育長会の與田敏樹会長が祝辞。

 辻局長は、渡島全体の教育への貢献に感謝を示すとともに、「歴史をひも解き、今の自分が何をすべきなのかをもう一度考えてほしい」と述べた。

 與田会長は「子どもは人とのかかわりを通して成長していく。地域とのかかわりの中で、健全な子どもの育成を目指してほしい」と期待した。

 最後に、十年間を振り返る映像を鑑賞しながら、渡島の子どもために協力していくことを誓った。

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渡島小中校長会40周年・式典
統合からの歴史を振り返り、今後も、渡島の子どもたちのために力を合わせていくことを誓った

(関係団体 2016-12-01付)

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