日々の実践成果を共有 帯広市校長会が研究協議会(関係団体 2016-12-01付)
40人が参加し、学校経営の在り方などを追究した
【帯広発】帯広市校長会(笹木卓三会長)は十一月二十四日、帯広市役所で学校経営研究協議会を開催した。光南小学校の下坂吉彦校長が教育課題、帯広第二中学校の上田和聡校長が学校経営について提言発表したほか、十勝教育局の竹林亨局長が「学校改革の現場から~学校力・教師力を考える」と題して講演。会員四十人が参加し、教育課題や学校経営の在り方について研鑚を深めた。
開会式の冒頭、笹木会長があいさつ。体力・学力の向上をはじめ、いじめの防止、教職員の不祥事防止、新しい教育課程を視野に入れた学習指導の見直しなど、山積している課題についてふれた上で、「我々校長は、今まで以上に強いリーダーシップと行動力を発揮していく必要がある」と指摘。「本協議会で得た成果がそれぞれの学校経営の課題解決につながれば」と期待を寄せた。
続いて、帯広市教委の嶋﨑隆則教育長が来賓あいさつに立ち、「帯広市の未来を拓く、子どもたちの健やかな成長のためには、校長先生方の時代の流れを見通す先見性や組織として学校を支える力が不可欠」と強調。「本協議会の中で、それぞれの研究について交流し、今後の帯広市の教育の充実につなげていただきたい」と呼びかけた。
◆体力向上、地域連携―実践研究もとに提言
研究協議に移り、下坂校長が教育課題、上田校長が学校経営について提言発表した。
下坂校長は、研究テーマ「社会の変化に対応した教育を推進する校長の在り方~健康な心身を育む食育、体育の推進に関する研究」のもと、体力の向上や体育授業改善にかかわる実践例を紹介。「運動会への取組では、体育、休み時間を利用して、積極的に運動する姿がみられ、一人ひとり・学年全体ともに技能や集団としての高まりをみせていた」などの成果を挙げた。一方で、「体育の授業改善が不十分で、運動量の確保という面では物足りなかった」などの課題を振り返った。
おわりに、「子どもたちが生涯を通じて、健康で生き生きした生活を送るためには、体力向上や食育の充実を図ることが大切」とし、「校長のリーダーシップのもと、体力テスト等を通して、全教職員で実態を共有化し、体力を向上させる取組を一層推進していくことが必要」とまとめた。
上田校長は研究テーマ「地域連携による新しい時代の学校づくり~社会に開かれた教育課程を目指して」のもと、学習活動の支援や体験活動の支援など、学校と地域が連携した様々な教育活動の取組を紹介。成果としては、「専門性の高い学習が可能となり、子どもたちの興味・関心を引き出すことができた」「各地区の取組で連携・協働が進み、地域連携の基礎ができつつある」などと説明した。
一方で、課題としては、使用目的に制限があることから予算の措置が困難であることや地域との連絡調整が困難であることなどを挙げた。
おわりに、今後、感性を豊かに働かせながら新たな価値を生み出していくことの大切さを説き、「教育課題や地方創生の動向を踏まえながら、〝現代的な課題〟に配慮し、学校と地域の連携・協働を一層推進していくことが重要」とまとめた。
提言をもとにしたグループ協議後、十勝教育局の竹林局長が「学校改革の現場から~学校力・教師力を考える」と題して講演した。
(関係団体 2016-12-01付)
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