いじめに組織的対応を　冬季の指導重点を通知―札幌市教委

（市町村 2016-12-15付）

　札幌市教委は九日、「命を大切にする指導の充実および冬季における幼児児童生徒の指導について」の通知を市立全学校・園の教員に向けて発出した。冬季における指導の重点を挙げたほか、かけがえのない子どもの命を守るため、いじめを見逃さない組織的対応を求めている。

　市教委は冬季を、雪を楽しんだり、克服したりする活動などを通して、たくましさやふるさとへの想いなどを育む絶好の時期とする一方で、冬型の交通事故や様々な問題行動の発生を懸念。教職員一人ひとりが危機感をもち、児童生徒一人ひとりの状況に応じた対応を求めている。

　特に、子どもの命を守るため、いじめを見逃さない組織対応の徹底を強調。日常からのきめ細かな見守りやアンケート等による計画的な調査で、いじめの疑いのある情報を把握することを求めた。

　いじめを認知した場合には、スクールカウンセラー等を活用し、子どもの心のケアに努めるほか、安心して学校生活を送ることができるよう適切な対応を求めている。

　冬季における指導の重点については、「冬季休業前および休業中の指導」「冬季休業後の指導」「安全に関する指導」―の三点について提示。「欠席の多い児童生徒については、校内学びの支援委員会やスクールカウンセラー等を活用するなどして具体的な対応を進める。また、家庭や関係機関と十分な連携を図り、全校的な指導体制のもとに適切な指導助言に努める」など指導の徹底を呼びかけている。

　また、問題行動等に対する指導の重点やいじめ・児童虐待・不登校への取組についても記載している。

(市町村 2016-12-15付)