東川町学社連携推進協議会 食農教育で農水大臣賞 豊かなむらづくり全国表彰(市町村 2016-12-16付)
鈴木生産振興審議官が青木会長に表彰状を手渡した
【旭川発】東川町学社連携推進協議会(青木哲也会長)は、農林水産省の第五十五回豊かなむらづくり全国表彰部門において、農林水産大臣賞を受賞した。体験農園を活用した「田んぼの学校」などの食農教育に加え、町の環境を活用したこれまでの教育活動が認められてのもの。青木会長は「大変光栄なこと。今後も地域ぐるみで誰もが住みたくなるまちづくりを進めていきたい」と話している。
町では、昭和六十年に写真による町の活性化を目指し、「写真の町」によるまちづくりを推進。また、町の農業のさらなる発展に向け、生産者と消費者が環境に配慮しながら協力して農業の振興を図る環境保全型農業に取り組んできた。
こうした環境を活用し、町内では子どもたちを対象とした様々な学習活動が、学校教育と社会教育で行われてきた。町教委は二十四年度、両者の連携強化を図るため、町内学校長、町の農業組合や観光協会などからなる同協議会を立ち上げた。
町立東川小学校に隣接する体験農園を活用した「田んぼの学校」などの食農教育をはじめ、様々な社会教育事業に着手。これまで町が進めてきた取組と合わせ、地域ぐるみで〝誰もが住みたくなる〟まちづくりを推進してきた。
そうした活動が認められ、今回の農林水産大臣賞受賞につながった。青木会長は「今回の受賞者の中では農業法人の受賞が多く、地域を挙げた取組は少ない中での受賞は大変光栄なこと。地域ぐるみで取り組んできたまちづくり活動が評価されてうれしい」と喜びを語っている。
「子どもたちを対象に、地域の田んぼを使った稲刈りなどの学習は、多くの町で取り組んでいるが、本協議会のように、収穫物を使った料理体験や加工体験も行っているところはあまりない。今後も地域ぐるみで充実した教育環境を整え、誰もが住みたくなるまちづくりを進めていきたい」と話している。
十一月下旬には、青木会長や小篠隆生副会長、同会事務局を担う町地域交流センターの菅沼輝男所長などが農水省を訪問。鈴木良典生産振興審議官が同会の活動をたたえ、青木会長に表彰状を手渡した。鈴木審議官は今後も可能な限り、同会の取組を支援していくことを伝えた。
このほか、一行は翌日に行われた明治神宮の新嘗祭に参加し、供進品として体験農園で収穫した米「きたくりん」を奉納したあと、農林水産祭式典に出席した。
さらに、十一月下旬には町役場を訪ね、松岡市郎町長に受賞報告した。松岡町長は「子どもが農業を通して地域を知る体験ができていることは大変素晴らしく、町の農業を進めていく上で重要なこと」と同協議会の取組を高く評価。「こうした積み重ねが町の活性化につながる。今後も協力をお願いしたい」と述べていた。
※キーワード
▽豊かなむらづくり全国表彰=農水省と日本農林漁業振興会が国民の農林水産業に対する意識を高め、さらなる技術改善と経営発展を目指し毎年行っている農林水産祭の表彰事業の一つ。
優れた自治体の業績発表等を通し、むらづくりの全国的な展開を助長。地域ぐるみの連帯感を醸成するとともに、地域コミュニティ機能の強化を図り、農林漁業および農山漁村の健全な発展につなげるねらいがある。
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松岡町長に受賞を報告した
(市町村 2016-12-16付)
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