小中いじめ等防止合同サミット―帯広市教委　思いやる心で根絶を　自主制作ＣＭの上映など

（市町村 2016-12-16付）

グループごとにこれまでの取組などを発表し合った

　【帯広発】帯広市教委といじめ・不登校・非行等に関する対策委員会は七日、帯広市役所で二十八年度第二回市内小中学生いじめ・非行等防止合同サミットを開催した。市内小・中学校の児童生徒や引率教諭など約八十人が参加。共通テーマ「Ｋ（絆）Ｏ（思いやり）Ｅ（笑顔）～思いやる心が私たちの笑顔を生む」のもと、市内の中学校三校が制作した「心あったかＣＭ」の上映や各校の取組紹介などを通して、いじめ根絶に向け活発に意見を交わした。

　同サミットは、いじめや非行問題について話し合うことによって、児童会と生徒会が連携を深め、活動の一層を充実を図るとともに、参加した教職員が子どもたちの話し合いの様子を参観することで、今後の指導に役立てることを目的に八年度から実施。二十三年度から共通テーマ「Ｋ（絆）Ｏ（思いやり）Ｅ（笑顔）～思いやる心が私たちの笑顔を生む」を掲げ、「仲良く、楽しく、笑顔の絶えない学校にする」「強い心や勇気をもって、助け合える学校にする」などの「帯広市児童生徒のいじめ・非行防止五つの誓い」を制定するなど、いじめ根絶に向けた取組を推進してきた。

　開会式の冒頭、帯広市教委の橋場仁学校指導担当部長があいさつ。これまでの同サミットの取組を振り返った上で、児童生徒に向けて、「本サミットで各学校の取組を交流し合い、今後のいじめをなくす取組につなげてほしい」と呼びかけた。引率の教諭に対しては、「何より大切なことは、いじめを生まない環境をつくること。日ごろから児童生徒、保護者とコミュニケーションを図りながら信頼関係を築き上げ、いじめ問題解決に向けて尽力してほしい」と求めた。

　続いて、担当者が日程を説明したあと、帯広市立西陵中学校、帯広市立大空中学校、帯広市立帯広第八中学校がそれぞれ制作した「心あったかＣＭ」を上映。いじめ防止・根絶を訴えた。

　つぎに、五グループに分かれてこれまでの取組の成果を交流。「ハイタッチを入れたあいさつ運動を行った」「日ごろの悩みを解決するために意見箱を設置した」など、各校のいじめ根絶に向けた取組を発表していた。

閉会式では、いじめ・不登校・非行等に関する対策委員会の藤崎禎人対策委員長と帯広市青少年育成者連絡協議会の瀬尾美由紀氏があいさつ。藤崎対策委員長は「サミットで協議した内容をそれぞれの学校にもち帰り、共有することで、今後のいじめ防止に向けた取組を一層推進してほしい」と期待した。

　瀬尾氏は、児童生徒に向けて、「今後もいじめ・非行のない明るく楽しい学校生活が送れるよう、各学校で皆さんが中心となって活動を進めてほしい」と呼びかけた。

(市町村 2016-12-16付)