首長部局協働学校モデル推進協議会　効果的なＳＳＷ活用検討　アンケート調査実施など確認―文科省委託の東神楽町

（市町村 2016-12-09付）

東神楽中を実践中心校に指定している

　【旭川発】東神楽町教委は十一月三十日、町役場で第二回首長部局等との協働による新たな学校モデルの構築事業推進協議会を開いた。委員や事務局など二十人が参加し、本年度の事業状況や今月に行う予定の子ども生活アンケートについて全体で確認。効果的なスクールソーシャルワーカー（＝ＳＳＷ）の活用に向け協議した。

　文部科学省委託の同事業は、首長部局等や地域・関係機関・家庭が連携した学校支援体制を構築することで、いじめや不登校等の子どもの問題や、地域特有の直面する課題等の解決を図ることがねらい。町立東神楽中学校を実践中心校に指定している。

　道教委のＳＳＷ活用事業を受け、配置したＳＳＷを中心とした学校支援体制「学校プラットホーム」を整備。旭川大学による調査研究のもと、問題解決に向けた総合的な対策を進めていく。

　開会式では、同協議会会長を務める東神楽中学校の飯田勝彦校長があいさつ。同校では週一回ＳＳＷが来校し、不登校対策中心に活動を展開していることを紹介し、「活動を通して中心校としての役割を果たし、ゆくゆくは小学校にもＳＳＷ活用を広げていきたい」と今後の展望を語った。

　つぎに、水野和男教育長があいさつに立ち、「子どもたちの心の問題解決には、本人が自信をもつことが大切。そこを我々がサポートする必要がある」と説明。「問題の予防に向けたプログラムを作成するため、皆さんの意見をいただきたい」と述べた。

　続いて、事務局が本年度の事業状況、調査研究を担当している旭川大学保健福祉学部の栗田克実准教授が今月に行う予定の子ども生活アンケート調査について説明した。

　事業について、九月に設置した学校プラットホームなどの成果を検証していくことや、社会福祉協議会と連携しＳＳＷによる学校支援を進めている福島県本宮市を十五～十六日に栗田准教授らが視察することなどを参加者全体で確認した。

　子どもの生活アンケート調査について、栗田准教授は、昨年実施したアンケートを踏襲しつつ、一部の設問でＳＳＷのニーズを問う項目を盛り込んだことを報告。保護者を対象にアンケートは行わず学校単位で児童生徒を対象に調査することを伝えた。

　このあと行われた協議では、参加者から、「生徒のスクールソーシャルワーカーに対する理解が深まると、より生徒が相談しやすくなるのでは」などの意見が上がっていた。

(市町村 2016-12-09付)