大樹町が総合教育会議開催 教育充実へ活発に議論 小中高一貫教育の成果等共有(市町村 2016-12-08付)
大樹高、大樹中、大樹小の取組状況が報告された
【帯広発】大樹町は十一月三十日、町生涯学習センターで二十八年度第二回総合教育会議を開催した。酒森正人町長をはじめ、浅井真介教育長ら教育委員五人が参加し、大樹高校の金田英司校長、大樹中学校の髙橋敏宏校長、大樹小学校の髙井正樹校長が「小中高一貫キャリア教育推進事業」にかかわって自校が取り組んでいる実践を紹介。出席者は、同事業や町の教育の発展・充実に向け活発に意見を交わした。
町は二十七年度から道教委の「小中高一貫キャリア教育推進事業」を推進。町小中高連携教育推進委員会を設置し、研究テーマ「地域の未来を担う人材の育成を図る大樹町小中高連携教育の推進~〝ふるさと大樹〟の教育資源を活用した体験的な学習活動である〝大樹学〟の取組の充実」のもと、①小・中・高の十二年間を見通した体系的な教育推進の確立②キャリア教育に関する地域の産業界や関係諸団体等との連携協力体制の構築③地域の特性や教育資源を生かした教育活動である「大樹学」関連の学習活動の推進④家庭生活の大切さや子どもを育てることなどの意義などに関する学習の充実―の四点を中心に実践を積み重ねてきた。
この日は、酒森町長や浅井教育長ら教育委員五人に加え、事業説明者として、大樹高の金田校長、大樹中の髙橋校長、大樹小の髙井校長が参加。また、オブザーバーとして十勝総合振興局の梶田敏博局長、十勝教育局の竹林亨局長、沼田拓己義務教育指導監が出席した。
冒頭、酒森町長があいさつ。同事業における町の活動にふれ、「町のキャリア教育は、小・中・高の連携や本町の学びの大きな視点〝大樹学〟があってこそ実現できる。それが一歩一歩具現化できることは大変大きい」と称賛。その上で、「今後とも、小・中・高の連携をさらに深めていくことで、大樹の教育を一層推進していければ」と期待を寄せた。
議事に移り、「小中高一貫ふるさとキャリア教育」について、浅井教育長が概要を説明したあと、金田校長、髙橋校長、髙井校長がそれぞれの取組状況などを報告した。
はじめに、金田校長が大樹高の取組として、「高校生議会」を紹介。「生徒たちは〝公共施設の今後の在り方〟や〝生活道路の安全確保〟などについて質問するなど、活発に活動していた」と伝えた。
続いて、大樹中の髙橋校長が、社会の仕組みや町の歴史のほか、町を挙げて取組を進めている「宇宙」について学んできた活動内容を報告。職業体験やペットボトルロケットの製作、町おこし授業など、様々な取組の様子を紹介した。
髙井校長は、大樹小におけるキャリア教育の分類として、①歴史②自然③産業④宇宙―の四点を提示。①では、NHK放送体験クラブに参加したことを、②では砂金掘り体験や自然体験学習を実施したことなどを報告した。③ではサケの稚魚放流体験を行い、④については宿泊学習の中で天体観測を実施したことなどを伝えた。
委員からは、「子どもたちに、なぜ大樹町は〝宇宙のまち〟なのかについて、学習させているか」「大樹町に長く住んでいる地域の高齢者に、町の歴史について話を聞けるような機会を設けるべき」などの質問・意見が挙がった。
このあと、オブザーバーの竹林局長、沼田義務教育指導監、梶田局長が町における同事業の在り方等について助言。このほか、町の新年度教育予算について協議した。
(市町村 2016-12-08付)
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